液体水素ハイパーマシンがル・マンを走った! 初めて聞く美しいレーシングサウンドに酔いしれる!!

液体水素ハイパーマシンがル・マンを走った! 初めて聞く美しいレーシングサウンドに酔いしれる!!

 6月11日液体水素エンジンを使った本格的なレーシングカーがついにル・マンのサルト・サーキットを走った! ガソリンエンジンとは明らかに違う、澄み切った美しいレーシングサウンドは、内燃機関の未来に必ず届くはずだ。

文:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ、ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】コレが水素版「TR010」のハイパーカーか! 期待よりも似合っててかなりスタイリッシュだぞ! 水素ハイエースも見逃すな!(7枚)画像ギャラリー

ル・マン24時間の最高峰ハイパーカーと同じシャシーに液体水素エンジンを搭載

ル・マン3連覇の中嶋一貴トヨタレーシング副会長がドライブした
ル・マン3連覇の中嶋一貴トヨタレーシング副会長がドライブした

 ル・マン3連覇のレジェンドであり、トヨタレーシングの副会長を務める中嶋一貴氏が、液体水素エンジンを搭載する週末にル・マン24時間レースが開催されるTR LH2レーシングプロトタイプをドライブしサルト・サーキットを全開で駆け抜けた!

 ル・マン24時間レースの最高峰ハイパーカークラスに参戦するTR010 HYBRIDと同じシャシーをベースに開発され、姿かたちはハイパーカーのそれだが、違うのはそのレーシングサウンド。明らかに雑味がなく、高回転まで回っている印象の澄み切ったエンジンサウンドは耳に心地いい。この美しい音色こそ水素エンジンであることを印象付ける。

 しかも、その速さはハイパーカーと遜色ないまで、引き上げることが可能といい、水素の充填などの問題はあるものの、レースができないことはないことを証明して見せた。

水素エンジンならではの美しい旋律がサルト・サーキットの風と一体になった
水素エンジンならではの美しい旋律がサルト・サーキットの風と一体になった

 「テストコースでは何度も乗ってきましたが、サーキットは今回が初めてです。走れるはずと思っていましたが、パドックのエンジニアたちが思いのほか感情を出していたようなので、彼らの苦労が報われてよかったと思います」 

 ステアリングを握った中嶋氏は、今回のデモランのためにエンジニアたちがいくつものハードルを乗り越えてきたことを知っている。そして、今年からGRではなく、トヨタレーシングからの参戦になった。エンジニアたちはル・マンに勝てる技術開発を進めるという、原点に立ち返って努力を続けてきた。その流れの中でのデモランの成功は彼らを勇気づけたに違いない。

 「2021年にモリゾウさんが初めて富士24時間レースで水素エンジンカローラに乗った時のことは、強い印象として残っています。明るいとは言えなかったレースの未来に光が見えてきた気がしました。その時のことを忘れずに、せっかくのチャンスですから、水素をアピールしていきたいですね」

TR010ハイブリッドからハイブリッドを除いたV6、3.5ℓターボの水素レーシングエンジンを搭載
TR010ハイブリッドからハイブリッドを除いたV6、3.5ℓターボの水素レーシングエンジンを搭載

 ちなみにエンジンはTR010ハイブリッドからハイブリッドを外し、水素エンジンとしたV6、3.5Lターボとなる。これまで水素エンジンはGRカローラやGRヤリスに搭載される3気筒1.6Lターボエンジンしか披露されておらず、実際に公開された2基目の水素エンジンとなる。

 しかも、こちらは純レーシングエンジンだから夢は膨らむ。

 なお、デモランは13日土曜日の12時45分からと決勝直前にも予定されており、30万人の大観衆の前でどんな走りを見せ、目の肥えたファンたちがどんな走りを見せるのか楽しみでならない。

サルト・サーキットに設けられたH2ビレッジに水素技術が集結

トヨタの第2世代燃料電池(FC)モジュールを搭載するハイリコ(Hyliko)の大型FCトラック
トヨタの第2世代燃料電池(FC)モジュールを搭載するハイリコ(Hyliko)の大型FCトラック

 今年もサルト・サーキットにはH2ビレッジが作られ、さまざまな水素関連の技術展示が行われていた。中でも注目はフランスのスタートアップ企業ハイリコ(Hyliko)の大型FCトラックだ。トヨタの第2世代燃料電池(FC)モジュールを搭載するこのトラックはトヨタのハイパーカークラスに参戦する2台のTR010 HYBRIDを車検が行われた市街地へ運んだ。

 また欧州全土でのテストを開始した水素エンジンハイブリッドを搭載するハイエースも展示。高地や湿度など環境に大きな変化のある欧州をテストし、耐久性や燃費を中心にテストドライブするという。

欧州でテスト走行を開始した水素エンジンハイブリッドを搭載するハイエース
欧州でテスト走行を開始した水素エンジンハイブリッドを搭載するハイエース

 ランクルのV6、3.5Lターボエンジンを水素エンジン化し、ハイブリッドを装着した12人乗りのコミューターは、ディーゼルモデルにとって代わる存在になることを欧州各地でアピールするはずだ。

 そのほかFCバスが場内の送迎に使われるなど、ル・マン24時間レースは水素エンジンやFCのクラスを作ることを諦めておらず、サーキット全体から水素推しが伝わってくる。

 なお6月12日(金)のドライバーズパレードでは、6人のドライバーが水素燃料電池仕様のハイラックスプロトタイプに乗り込み、沿道のファンと交流するというから、ファンの反応が楽しみだ。

【画像ギャラリー】コレが水素版「TR010」のハイパーカーか! 期待よりも似合っててかなりスタイリッシュだぞ! 水素ハイエースも見逃すな!(7枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

ハリアー現行型で終了か!? 「ベストカー 7月10日号発売!」

ハリアー現行型で終了か!? 「ベストカー 7月10日号発売!」

ベストカー 7.10号 定価 630円 (税込み)  ついこの間、華のゴールデンウィークが…