ホンダは2026年7月9日、コンパクトカー「フィット」をマイナーチェンジして7月10日(金)から発売すると発表した。今年(2026年)で誕生25周年を迎えた国民的モデルは、シリーズ累計販売台数が325万台を超えるホンダの大黒柱。今回の改良では「Sporty & Comfort」をコンセプトに掲げ、グレード体系を従来の6種類から4タイプにシンプル化。新たなスタンダードグレード「Z」を設定し、中核グレードに据えた。また「RS」は内外装の質感をさらに引き上げ、快適装備を大幅に充実させている。価格はe:HEV「Z」のFFモデルで249万9200円から。
文:ベストカーWeb編集部 画像:奥隅圭之、Honda
【画像ギャラリー】マイチェンの新型フィット画像を一覧で見たい人はこちら(10枚)画像ギャラリーグレード体系をシンプルに刷新!4タイプに整理して選びやすく
ホンダ・フィットといえば、コンパクトカークラスの東の横綱(西の横綱はヤリス)、特にハイブリッド仕様(ホンダの呼び名では「e:HEV」)はべらぼうに燃費がよく、乗り込むと室内の広さに(知ってても毎回)びっくりする。
「こりゃあ…売れるわな…」という要素満載の現行型(4代目/2020年登場)フィットが、マイチェンでさらに商品力を高めた。
今回のマイナーモデルチェンジの核心のひとつが、グレード体系の見直しだ。従来はBASIC、HOME、HOME Black Style、LUXE、RS、CROSSTARと6種類以上のバリエーションが混在していたが、今回の改良でX・Z・RS・CROSSTARの4タイプにすっきりと整理された。
「X」はシンプルな装備のエントリーモデル、「Z」がスポーティーデザインと快適装備を両立するスタンダードタイプ、「RS」はデザインと走りの質にこだわったスポーティータイプ、「CROSSTAR」はアクティブライフに応えるタイプという位置づけだ。なお「RS」は今回からハイブリッド(e:HEV)専用グレードとなっている点にも注目したい。
ホンダの資料によると、フィットを検討するユーザーからは「コンパクトカーでも見た目をスポーティーにしてほしい」、「FITの中でRSグレードの外観が一番好み」という声が多く寄せられていたという。贅沢。しかし今回のテコ入れは、こうしたユーザーからの要望に正面から応えたものといえる。
売れ筋「Z」がRSフェイスを採用してスポーティーに変身
今回の改良で最も注目すべきグレードが「Z」だ。従来の「HOME」を受け継ぐスタンダードポジションのグレードだが、外観は上位グレードのRSと同様のスポーティーでシャープなスタイリングに刷新された。具体的にはフロントグリルとバンパーにRSデザインを採用し、リアバンパーも同様にRS仕様に変更。シャークフィンアンテナはボディー同色となり、フルホイールキャップもシャークグレー塗装が奢られた。
インテリアもブラック基調に一新。本革巻3本スポークのステアリングホイールを採用し、ドリンクホルダーガーニッシュやセレクトレバーエスカッションもブラックに変更されてスポーティーな雰囲気を高めている。さらに嬉しいのが快適装備の充実で、運転席&助手席シートヒーターとUV+IRカットフロントドアガラス、IRカットフロントガラスが標準装備となった点。スポーティーな見た目と日常の快適性を両立させているのがこのZの最大の魅力だ。
価格はe:HEV ZのFFが249万9200円、4WDが271万9200円。ガソリンモデルのZはFFが214万5000円、4WDが236万5000円となっている。
「RS」は内外装ともに質感を大幅アップ、装備も一気に充実
スポーツグレードの「RS」も今回の改良で大きく進化した。外観ではフロントグリルとリアライセンスガーニッシュをピアノブラック塗装とし、16インチアルミホイールもブラック+切削ブラッククリア仕上げに変更。よりシャープで引き締まった印象になった。
インテリアは「ブラック内装に赤ステッチ」をテーマに、ルーフライニングとフロントピラーガーニッシュをブラックに変更。さらにレッドステッチを施した専用スエードコンビシート(本革シートはメーカーオプション)とステンレス製スポーツペダルを採用し、所有する歓びを高めるデザインとなっている。
快適装備の面でも大幅な強化が図られた。Honda CONNECTディスプレー+ETC 2.0車載器、ワイヤレス充電器、シートヒーター(運転席&助手席)、ステアリングヒーター、そしてUV+IRカットガラスがすべて標準装備となった。スポーツカーのような走る喜びと、快適なクルーザーとしての実力を両立させたグレードに仕上がっている。e:HEV RSの価格はFF駆動のみで289万9600円だ。
助手席回転シート車も設定、全グレードの価格をチェック
なお今回のマイナーモデルチェンジでは、装備が充実したZをベースにした「助手席回転シート車」も設定された。助手席が回転して乗り降りをサポートするこのモデルは、e:HEV ZのFFが235万8000円、4WDが255万8000円。ガソリンモデルのZのFFが223万9600円、4WDが245万9600円となっている。
また外装塗料のクリア材を変更してボディーの艶感を向上させるなど、細部にわたる品質改善も実施されており、全グレードでボディーカラーのバリエーションも豊富に揃う。シーベッドブルー・パールやボタニカルグリーン・パールなど個性的なカラーも用意されており、好みのコーディネートが楽しめる。
フィットは2020年に発売した現行4代目が、「人の生活に寄り添う」をテーマに日常の使い勝手と走行性能を両立してきた。まさにホンダの考える「国民車」ど真ん中。
今回のマイチェンではそこにスポーティーさが加わり、「スポーツカーも欲しいけどコンパクトカーの実用性も捨てられない」というユーザーにとって、より魅力的な選択肢となりそうだ。発売は2026年7月10日(金)からとのこと。うーん、やっぱり「どれか一台きりしか持てない」となると、フィットを薦めることになりそう。そりゃ売れるわな。
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