ラリーの楽しさは、ステアリングを握るドライバーだけのものではない。初めてコドラに挑む若手、サービスを担う学生、そしてそれを支えるベテランたちが同じ現場に立つと、短い週末でも驚くほど表情が変わっていく。それを見る楽しさもある。国沢親方がTGRラリーチャレンジの場で見た、競技の楽しさと育成の手応えを振り返る!
文:国沢光宏/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】世代も性別も超えて一つになる瞬間! 写真でも伝わる楽しそうで真剣なラリーの現場がコチラ!(13枚)画像ギャラリーベテランの使命は次の世代へ「楽しさ」を伝えるコト!
結論から書くと「こういうラリーがやりたった!」というイベントになりました。ベテランの役割は「次の世代に楽しさを伝えること」だと思っている。様々なクルマ遊びがあるけれど、私の場合、残念ながらレストア出来るような器用さ無し。コレクターになるようなお金だって無し。幸い「心に響く」と言う点からすれば限界を追求する競技ならお手伝い出来る。
サッカーや野球を見れば解る通り、スポーツって文化&趣味の王様だ。そんなことからGazooラリーチャレンジという場を使い(世界一の初級ラリーだと思う)、若手に楽しさを伝えたいと思っている。昨年は5人の若手ジャーナリストと新聞記者さんにラリーを体験してもらった。皆さん大いに喜んで頂いたのだけれど「もっといろんなことが出来ないだろうか」と考え続けていた次第。
昨シーズンもコドラも役割をキッチリとコーチした。ただペースノートは「読めれば上等」くらいのレベルであり、文字通り”体験”といったイメージ。ルートを辿るコマ図だって私がフォーローした。今シーズンは全日本で私のコドラをやってくれている萩野くんと、ダイハツチームの相原さんのコドラをやっている上原さんが、全日本レベルの競技に出られるほどの濃いコーチングを行う。
加えて初めてサービスを担当する日産大学校の学生さんに、普通のメカニックと同レベルの作業をしてもらうことにした。こちらのコーチは神奈川ダイハツからDGRに出向中の遠藤メカニック。ちなみに遠藤君も今シーズンからのメンバーで、引き継ぎが終わったばかり。初日の土曜日に気合いを入れてみたら、やはりオデコの真ん中に「不安です」と書いてある(笑)。
不安とプレッシャーを乗り越え挑む本番
遠藤君、学生さんに最初にやってもらった作業が「オイルの量のチェック」だった。あらま! 2年生なのでしっかりと学んで知識もある。シロウトさんじゃない。学生さんより遠藤君の方が空回りしてますね。
そこで「ジャッキアップしてタイヤの脱着とサスペンションの増し締めなど明日の昼のサービスの練習をしてみたら」。続いてアライメント調整までやってもらう。
さて。GazooラリーチャレンジはSS距離が短い(今回は1.6km2本と500mの3本)ため、レッキの動画を見ながら何度も何度もペースノートを読んもらう。上原コーチがつきっきりで読むタイミングなども教えて行く。コドラの本業は新聞記者さん。
なかなか飲み込みがいいようだ。コドラもサービスもラリー当日のことは想像すら出来ない状態ながら、準備修了。
迎えた本番。コドラが落ち着かない。なんせコドラの役割って驚くほど多い。時間の管理に始まり、ルートの指示、タイムコントロールでのチェック、そしてSSではペースノートのリーディング。SS終わるとすぐルートの指示。普通なら数戦の経験を積まないと満足に出来ない。もちろんロスト(どこを走っているのか解らなくなること)せずペースノートを読むことすら難しい。
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