2026年7月28日に発売された軽EV「BYDラッコ」には、「間接式ドライバー疲労モニタリング(DFM)システム」が全車に標準装備される。運転中の疲れは自分では気づきにくいものだが、ラッコはクルマ側から休憩を促してくれる。軽自動車にも、ここまでの見守り機能は必要なのか?
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】画面きれいすぎる!! ラッコ標準装備のモニターが優秀すぎる(4枚)画像ギャラリー顔やまぶたではなく、運転の変化から疲労を推定
ドライバーモニタリングと聞くと、車内カメラが運転者の顔を撮影し、まぶたの閉じ方や視線、顔の向きから居眠りや脇見を検知する装置を思い浮かべるかもしれない。
しかし、ラッコが搭載するのは「間接式」だ。専用カメラで顔を直接見るのではなく、一般的にはステアリング操作や車両の動きなどをもとに、集中力が落ちたと考えられる変化を検知する。疲労の兆候があると判断すれば、表示や警告音によってドライバーへ休憩を促す仕組みだ。
つまり、体温や脈拍を測って本当に疲れているか診断するわけではない。運転に表れた乱れから「いつもより注意力が落ちていないか」を推定する、安全のためのもうひとつの目というわけだ。
ただし、顔を見る直接式に比べると、まぶたが閉じる瞬間や視線の外れを捉えることはできない。突然襲ってきた眠気や、運転操作にまだ表れていない疲労を必ず発見できるわけでもない。警告が出るまで走って大丈夫、という装備ではないのだ。
最廉価の200にも標準! 軽だから不要とはいえない
このDFMシステムは、249万7000円の300プレミアムだけの特別装備ではない。239万8000円の300プラスはもちろん、214万5000円の200にも標準装備される。安全機能を価格の高いグレードへ限定しなかった点は高く評価したい。
軽自動車は近所の買い物や送迎が中心だから、疲労監視まではいらないと思うかもしれない。しかし、毎日の運転が短距離とは限らず、高速道路を使った旅行や深夜の帰宅もある。子育てや仕事で睡眠不足のままハンドルを握ることだってある。眠気が事故につながる危険性は、クルマの大きさとは無関係だ。
国土交通省もドライバーモニタリングの義務化を予定しており、新型車は2031年9月、継続生産車は2033年9月からの適用が検討されている。今後は軽自動車でも、運転者の状態を見守る機能が当たり前になりそうだ。
もちろん、疲れを感じたら自分で休むのが大前提。それでも本人が気づかない変化をクルマが知らせてくれる意味は大きい。ラッコのDFMは派手ではないが、軽にも必要な安全装備をひと足早く標準化した、実に気の利く機能なのだ。
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