ハリアー、エクストレイルがマイチェンを受けたことで、ますます激戦の販売合戦に拍車がかかる国産ミドルサイズクロスオーバーSUVカテゴリー。
その勢力図に変化はあるかの? 新型ハリアー、エクストレイルはまだ試乗前なので2L、NAグレードをメインに、コストパフォーマンス(コスパ)重視で選んだ際のベストモデルを探ってみた。
ぜひともお買い求めの際の参考にしてほしい。
文:渡辺陽一郎
ベストカー2017年7月10日号
■1位は意外にもモデル末期のあのクルマ
SUVは大径のタイヤ、ワイドに張り出したフェンダーなどによる外観のカッコよさと、ワゴンに準じた居住性を兼ね備えて人気を得た。
そしてガソリンターボ、ディーゼルターボ、ハイブリッドと、エンジンの種類が豊富にそろうことも魅力だ。
機能や装備に対して価格の割安なSUVは(特に国産車では)2Lエンジン搭載車に多く、ライバルがひしめいているが、そのなかではフォレスターを1位としたい。
2.0iアイサイトは、進化した緊急自動ブレーキのアイサイトバージョン3などを搭載して、価格を241万9200円に抑えた。そろそろモデル末期ということはあるが、魅力は依然として高い。
エクストレイル20Sの4WDも240万4080円だが、フォレスターと違いサイド&カーテンエアバッグ、LEDヘッドランプ、アルミホイール、エアコンのオート機能などが標準装着されない。
それでもシートや荷室に防水加工を施すなど使い勝手は高いので2位に挙げたい。
3位は僅差でCX-5だ。2ℓには4WDはないが20Sプロアクティブは、緊急自動ブレーキを装着して268万9200円。
ディーゼルのXDプロアクティブ4WDは322万9200円だ。ディーゼルは価格が高いが動力性能が優れ、燃料代は1.5Lのガソリンエンジン車と同等。
経済的で、居住性や質感も満足できて買い得感がある。
4位はアウトランダー。緊急自動ブレーキを備えたPHEVのGセーフティパッケージは397万3860円に達するが、充電機能を備えたハイブリッドを搭載して、駆動用電池の容量も12kWhと大きい。
駆動は主に前後に配置されたモーターが行うので、上質な加速感を味わえる。
同点4位はハリアー。緊急自動ブレーキが歩行者に対応できるトヨタセーフティセンスPになったが、価格は2LのNAエンジンを搭載するエレガンスの4WDでも314万3880円。売れ筋のプレミアム4WDは344万4120円になる。
新しい2Lターボは動力性能は高いが、価格上昇も27万円と大きい。ハイブリッドは2L、NAに比べると約63万円の上乗せ。
価格が全般的に高く、コストパフォーマンス勝負では不利だ。
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