クルマの部品で唯一路面と接しているタイヤ。安全に走るため、重要な部品であることはわかっていても、日頃の使い方やメンテナンス次第では、本来のライフより早く交換時期を迎えてしまうこともある。今回は、タイヤの寿命を縮めるNGな使い方を3つ紹介しよう。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC
■空気圧をまったくチェックしない
タイヤを長く使う上で、まず注意したいのが空気圧。タイヤの空気は少しずつ自然に抜けていくため、パンクしていなくても空気圧は徐々に低下する。さらにタイヤ内部の空気は温度の影響を受けるため、気温が下がる時期には空気圧も低下しやすい。
空気圧が不足した状態で走り続けると、タイヤの接地状態が適正ではなくなり、トレッドのショルダー部分が摩耗しやすくなる。中央部分にはまだ溝が残っているのに、両端だけ先に摩耗して交換が必要になるケースもある。
また、空気圧不足はタイヤのたわみを大きくし、発熱量の増加や燃費悪化などにつながる可能性もある。空気圧は「タイヤを交換したときに確認すればOK」というものではない。少なくとも月に1回程度を目安に、タイヤが冷えている状態でチェックしたい。適正値は運転席ドア付近などに貼られている空気圧表示ラベルで確認できる。
■過度な積載や安易なインチアップ
タイヤには、それぞれ支えることのできる荷重に上限がある。ここで重要なのが「ロードインデックス(LI=荷重指数)」だ。これは規定の条件下でタイヤ1本が支えられる最大負荷能力を示す指数で、タイヤ側面などに表示されている。
特に注意したいのが、荷物を多く積載する機会が多いクルマや、純正サイズからインチアップしているクルマだ。インチアップではタイヤサイズの選び方によって、純正タイヤに対して必要な負荷能力を確保できなくなる場合がある。見た目やタイヤ幅、外径だけでサイズを決めるのは避けたい。
タイヤが必要以上の荷重を受けた状態で走行すると、過度なたわみや発熱につながり、最悪の場合はタイヤの損傷を招く危険もある。インチアップをする際には、寸法だけでなく、そのクルマに必要な負荷能力を満たしているかまで確認することが大切だ。
■タイヤローテーションをまったくしない
4本のタイヤは、必ずしも同じペースで摩耗するわけではない。前輪は操舵や車種によっては駆動も担当するため、後輪より早く摩耗することがある。そこで有効なのが、タイヤの装着位置を定期的に入れ替えるタイヤローテーション。適切にローテーションすることで、4本の摩耗をできるだけ均一にし、タイヤを効率よく使いやすくなる。
ただし、すべてのクルマで自由にローテーションできるわけではない。前後でタイヤサイズが異なる車種や、回転方向が指定されているタイヤなどでは、交換できる位置に制約があるため、車両やタイヤメーカーの指定がある場合は、それに従うのが基本だ。
タイヤは決して安い消耗品ではない。それだけに、適切な空気圧管理、正しい荷重とサイズ選び、そしてローテーションを意識したい。日頃からタイヤを正しく使うこと。それが安全性を保ちながら、タイヤを最後まで無駄なく使うための近道なのだ。
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