オランダのDAFトラックスはIAAトランスポーテーション2026でディーゼル車とバッテリーEVの両方の発表・展示を行なった。
この秋以降、全てのトラックに「DTE」というバッジが付くが、「DAF Transport Efficiency(ダフの輸送効率)」という理念を表すそうで、クラス最高の稼働率、効率、快適性、サービスを提供するという。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/DAF Trucks N.V.
DAF、ディーゼル車のラインナップを拡充
オランダのDAFは大型トラック「XD」「XF」「XG」「XGプラス」について、ディーゼル車のラインナップを強化する。
最大54トンという高い積載量を実現する10×4の5軸車を工場出荷時から設定するのが同社の特徴だが(多軸車について他メーカーは改造対応となることが多い)、新たにXDおよびXFに前2軸操舵+タンデム駆動+リフト可能操舵軸という構成を設定した。
また、自動車運搬トレーラのために、トラクタの床面地上高を830mmまで下げた4×2および6×2シャシーも提供する。これはホイールサスペンションを40mm下げたほか、ロープロファイルタイヤの装着により実現したもので、欧州の一般的な全高制限値である4メートルの範囲内で利用可能なスペースを最大限に活用する。
自動車運搬用のトラクタはXD、XF、XG、XGプラスのそれぞれに用意され、ローマウントキャブのXDでは、キャブ上にも車両積載スペースを設けるため(日本のキャリアカーで「亀の子」と言われる積載方法)、ルーフを低くしたり、傾斜させたりできるバージョンも用意する。
フラッグシップにBEVバージョン
トラックの電動化でeアクスル方式を採用するメーカーが増えているが、DAFはバッテリーEV(BEV)トラックにセントラルドライブ方式を採用している。
パッカーグループとして開発している高効率の駆動系と、モジュール式バッテリーパックにより1度の充電で550kmの航続距離を実現し、eアクスル方式にそん色のない効率を謳っている。
XD及びXFの電動バージョンは、前年の「インターナショナル・トラック・オブ・ザ・イヤー2026」に選ばれたモデルだが、新たにフラッグシップのXG及びXGプラスにもBEVを設定した。XG系はキャブの長さがXFより330mmも長く、室内高は2.2メートルに達する。総容積にして12.5立方メートルという広大なスペースを誇る。
セントラルドライブ方式の利点の一つが、従来のアクスル構成を活用し豊富なラインナップを実現できることで、DAFはBEVでも6×2、6×4、8×4のトラクタとリジッドモデルを取りそろえる予定だ。
ステアリング機能付きのプッシャー/トレーリングアクスルを備える6×2トラクタは重量物の配送、6×2リジッドはダンプや脱着ボデー、建設用途などにはタンデム駆動の6×4および8×4モデル(シングル及びハブリダクション)が適する。
特に脱着ボデーが普及するドイツ市場向けに、4×2および6×2リジッドに専用バッテリーを備えるシャシーを開発し、ツイストロックへの優れたアクセスと、ボディのシームレスな互換性を実現した。
バッテリーEVはバッテリー重量により積載量が減るというのが「常識」だが、EUが認めているゼロ排出車の積載量緩和措置と併せて、理想的な重量配分を行なうことでDAFのBEVはディーゼル車に対して最大でプラス500kgと、積載量においてはディーゼル車を超えるスペックを実現している。
また、キャブ下にバッテリーを配置せず、後部(ホイールベース)に最大4つのバッテリーパックを配置する新たなバッテリー構成が発表された。これにより前軸荷重を700kg削減し、重量配分を最適化することが可能となるため、最大で2.5トンの積載量増加が可能になるという。



