ラグジュアリーなイメージの強い4ドアセダンだが、なかにはビックリするほどの動力性能を備えたモデルも存在している。そこで今回は、過去に登場した驚速セダンをピックアップして紹介していきたい。
文:長谷川 敦/写真:スバル、トヨタ、日産、ホンダ、三菱自動車、CarWp.com
【画像ギャラリー】速いセダンは最強!?(13枚)画像ギャラリー高級車なのに速かった!?
●日産 グロリア(11代目)
日産のグロリアは、兄弟車のセドリックと並んで長きにわたって日産のフラッグシップ4ドアセダンとして君臨していた。
1988年のシーマの登場で日産製パーソナルセダンの頂点の座を譲るものの、それでもその存在感は常に高かった。
グロリアの歴史は1999年発売の11代目Y34型で幕を下ろすが、そのY34型こそが羊の皮を被った狼だったのだ。
Y34型のトップエンドモデルには3リッターV6ターボエンジンが搭載されていたが、このエンジンが最高出力280ps、最大トルク39.5kg・mを発生するパワフルなものであり、大柄なセダンボディに負けない動力を提供した。
車体の剛性も十分に確保され、一部グレードの駆動系には先進のトロイダルCVTもおごられるなど、セダンでありながら走りにも十分な配慮が行われていた。
残念ながらグロリアの生産はセドリックとともに2004年に終了となってしまったが、最終型の評価は現在でも高い。
●トヨタ クラウン アスリートV(11代目)
国産高級セダンの代表格ともいえるトヨタ クラウンには、歴史的にスポーツ志向の強いモデルも存在していた。
今回登場してもらうのも、クラウンのスポーティグレード・アスリートであり、なかでも11代目クラウンのアスリートVはパワフルなエンジンが特徴のモデルだった。
1999年のモデルチェンジでデビューした11代目クラウンでは、久々にアスリートの名称が復活した。
3種類のグレードが用意されたアスリートのなかで、最もパワーのあるエンジンが搭載されていたのがアスリートV。
2.5リッター直6ターボエンジンは最高出力280psを誇り、前後に異なるサイズのタイヤが装着されていた。
ボディには空力性能を高めるパーツもオプションで用意され、足回りには専用のチューニングが施されていた。
アスリートVは狙いどおりの速さを発揮し、堂々とちょっ速セダンの仲間入りを果たした。
ラリーカーの鼓動が息づくセダン
●三菱自動車 ギャランVR-4(8代目)
ギャランは三菱自動車が販売していたセダンシリーズで、初登場は1969年。
以降は比較的スポーツ志向の強いモデルとしてモデルチェンジを重ね、多くの派生車種も生み出した。
そして1987年発売の6代目モデルでは、トップグレードのVR-4がラインナップに加わった。
VR-4の初代モデルは世界ラリー選手権(WRC)にも投入され、後に優勝も果たしている。
ギャランは1996年のモデルチェンジで8代目になり、同時にVR-4もリニューアル。MT車には、最高出力280psのV6ツインターボエンジンが搭載された。
3代目VR-4が登場した時代、三菱自動車のWRC投入車はすでにランサーエボリューション(ランエボ)シリーズに移行していた。
だが、3代目VR-4のエンジンはランエボと共通で駆動方式もフルタイム4WDと、同時代のライバルスポーティセダンに対して互角以上の性能を有していた。
●スバル レガシィB4 2.0GT(4代目)
1989年にスバルからリリースされたレガシィは、セダンとツーリングワゴンの2タイプが展開され、セダンをベースしたモデルがWRCにも挑戦している。
そのレガシィセダンにB4のサブネームが与えられるのは1998年発売の3代目モデルから。
レガシィB4はスポーティグレードのみのラインナップになり、その後はスバル製スポーティセダンの旗手になっていった。
今回注目したいのが、2003年に登場した4代目レガシィのB4 2.0GTだ。
4代目(B4としては2代目)B4ではボディ幅が先代より拡大され、3ナンバーモデルとなったのが大きな変化だった。
エンジンにはスバルお得意の水平対向2リッター仕様を採用して、これをターボチャージャーで武装してMT車では280psを発生させた。
駆動方式はフルタイム4WDで、3ナンバーセダンとは思えないほどの動力性能を発揮した。
三菱自動車のギャランVR-4同様に、スバルのWRC活動もレガシィからインプレッサへと移っていったが、レガシィがラリーで活躍したのは事実であり、そのDNAはB4にも確実に継承されていた。
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