エコカー全盛期、ハイブリッド全盛期となった今だからこそ、ガソリン車の「よさ」にも目を向けたい。
本企画では、「100万円台(200万円以内)で買える、走りの楽しいエンジン車」を自動車ジャーナリスト2名に選んでいただきました。
いつか乗れなくなる日がくるであろう内燃機関の「楽しさ」を、今こそ(どうせなら「安く」)味わうのに、最適な車たちをセレクトしていただきました!
文:国沢光宏、片岡英明
ベストカー2017年10月10日号
■マツダデミオ、ホンダフィット、スバルインプレッサ by国沢光宏
残念ながら輸入車は推奨なし! 100万円台ってショッぱい3気筒とか、変速カッタるいAMTミッションしかなく乗っておきたいクルマを探せず。したがって日本車だけになってしまいました。
ということで圧倒的なナンバーワンは、やっぱりデミオの1.5Lでございましょう! なかでも素敵なのが【デミオ15MB】。ロードスターと同じエンジン積んだ6速マニュアル車だったりして。楽しいです。
次点が【フィット1.3L】。1.5LのRSならデミオのエンジンを凌ぐのだけれど、(車両価格が)200万円を突破してしまう。
ただ1.3Lだって100psを超えており、このクラスじゃ強力。マニュアル車に乗ると「けっこういいエンジンなのね!」とわかることだろう。
3位に【デミオ1.3L】を挙げておく。面白さにゃ欠けるものの、トルクフルでいいエンジンです。
4番手が【インプレッサ】。車重あるため若干エンジンの存在感薄いけれど、200万円以下の御予算で滑らかな水平対向の1.6Lに乗れるのは嬉しい。コスパだと文句なしの1位。マニュアル車が選べたらさらにいいのに!
5番手に【アルトワークス】。軽ターボで64psと、この程度のエンジンパワーだと使い切れて楽しい。マフラーとか交換して乗ると、一段とエンジンの存在感が引き出せる。
■こちらもフィット、デミオ、そしてスイフト by片岡英明
最も気持ちよく回り、コストパフォーマンスも高いのは、【フィット15XL】などに積まれているホンダのL15B型直噴4気筒DOHCエンジンだ。
スポーツエンジンと遜色ない132psを発生し、CVTとの組み合わせでも高回転まで軽やかに回る。実用域のトルクも満足できるものだ。また、実用燃費も同クラスのライバルを超えている。
高性能な1.5Lエンジンに目がいくが、これをスケールダウンした【フィット1.3L】のL13B型アトキンソンサイクルエンジンもいい仕上がりだ。郊外の道を中心とした走りではハイブリッド車に肉薄する良好な燃費をマークする。
【デミオXD】に積まれている1.5LのS5-DPTS型ディーゼルターボも秀作だ。もう少し高回転のパンチ力が欲しいが、最新作は実用域のトルクが太くなり、軽快感もガソリンエンジンに迫る。振動をうまく抑え込み、クルージング時は静粛性も合格点だ。
【スイフト】などに積まれている1.2LのK12C型デュアルジェットエンジンも高く評価できる。フリクションを上手に封じ、低回転域のトルクも思いのほか厚い。
燃費も悪くないが、アイドリングストップ機構がないのは大きな不満点だ。1Lの直噴ターボ、これも6速ATと相まって気持ちいい加速を見せる。
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