鳴り物入りで世界デビューしたレクサスLS。価格は1120万円〜1680万円とこちらもフラッグシップらしいもの。
センチュリーが不在のなか、日本のフラッグシップサルーンに君臨するレクサスLSは、ジャーナリストの評価はかなり高め。でもほんとうにいいのか!? というのがベストカー的なスタンス。
今回はベテランのベストカー編集部の編集者が試乗して徹底チェック。本当にいいクルマなのか、メルセデスSクラス、BMW7シリーズ、アウディA8ら「世界クラス」にヒケをとらない出来か? 乗ってみました。
文:ベストカー編集部/写真:小宮岩男
ベストカー2018年1月26日号
■Sにも7にも似ない「レクサスらしさ」を追求
レクサスLSってずいぶんと変わったなぁ! 新型LSに乗って感じた第一印象。とにかくボディがガッチリしていて動きがスムーズ。全長5235mm、ホイールベース3125mmのビッグボディをまったく感じさせない軽快なフットワークなのだ。
伊豆スカイラインのクネクネ山道をボディサイズや2トンを超える重さをまったく感じることなくスッスッと走れてちょっとビックリだった。
特にFスポーツはシュッと締まった足回りで、スポーティな走りにも応えてくれるのだが、「Sモード」に切り替えるとちょっと「曲げすぎる」シャシセッティングとなっちゃうので、「ノーマル」モードの操縦性が自然で好ましかった。
エンジンはV6の3.5Lにモーターがプラスされるハイブリッドの「LS500h」と、タービンがプラスされる「LS500」の2タイプ。
同じ3.5LのV6ではあるが、ハイブリッド用は従来から踏襲される「2GR」型なのに対し、ターボ用はボア×ストロークが85.5×100mmという超ロングストロークの新開発エンジン「V35A」型。総排気量は2GRの3456ccに対し3444cc。
■ターボかハイブリッドか、それが問題だ
ハイブリッドの基本的なメカは先に登場したLCと同じ4速ATを組み合わせたマルチステージなのだが、2ドアスポーティクーペのLCよりも断然スムーズな変速フィーリングで高級サルーンにふさわしい。
擬似的に10段階にステップを作ってあるので加速させるとトヨタハイブリッド車のあのフィーリングではなく、小気味いいシフトアップ感でパワフルに加速する。
この感覚、やっぱりいい。ターボは1600rpmで最大トルクの61.2kgmを発揮していて、これは従来のV8、4.6Lよりも圧倒的に大トルク。
どこから踏んでもグイグイと力を出してくれる感覚で気持ちいい。どっちがオススメかと言われたら……、うーん、一般的にはハイブリッドをオススメしたいんだけど、全域トルクバンドのターボも魅力的で大いに悩む。うん、やっぱりクルマ好き的にはターボだな。
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