アルピナはBMW「M」とどこが違って何が良いのか!?? 激賞の走りは何が凄い??

アルピナはBMW「M」とどこが違って何が良いのか!?? 激賞の走りは何が凄い??

 BMWベースの高性能モデル!? それなら「M」とはどう違う? 日本カーオブザイヤーで「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれた、知る人ぞ知るメーカー「アルピナ」の凄さとは?

 アルピナ。知ってはいるけれど、ポルシェ911ほど特異なシルエットは持たないし、フェラーリやランボルギーニのようなエンターテイメント性オーラを醸し出すこともないので、どのようなモデルなのか? ホントのところよく知らない人が多いのではないだろうか。

 実際にアルピナ B3を目の前にすると割とシャイなエクステリア。リアエンドにはALPINA B3のロゴが見え、やっと(というのは言い過ぎかもしれないが)コレがALPINA B3とわかるのだ。対峙する存在のBMW M3も同じように奇抜さが薄いエクステリアだが。

 では、この両モデル、どこがどう違うのだろうか。

文/松田秀士、写真/CAR OF THE YEAR JAPAN、BMW AG

【画像ギャラリー】アルピナ B3と対峙する存在のBMW M3をさらに詳しく見る


■アルピナの位置づけとBMW Mとの違いは?

アルピナ B3は単なるBMWのチューニングカーではない。クルマそのものの深層にまで手を入れるハイエンドコンプリートモデルだ
アルピナ B3は単なるBMWのチューニングカーではない。クルマそのものの深層にまで手を入れるハイエンドコンプリートモデルだ

 まず、アルピナ社がどのような位置付けかを説明しなくてはいけないだろう。

 アルピナはBMWから直接車両の供給を受けコンプリートモデルを製造する自動車メーカーだ。したがって、いわゆるチューニングという枠組みでモデルを作り上げるのではなく、クルマそのものの深層にまで手を入れてハイエンドコンプリートモデルを製造している。

 例えばBMW M3は、BMW社の3シリーズモデルラインにあるハイエンドスポーツモデルで、3シリーズをベースとし、プロペラシャフにはCFRP(カーボン)製の一体モノを採用。リアサスペンションをボディ直付けとするなど、他にもボディに手が加えられている。

 これらの目的は、サーキットでより高いパフォーマンスを目指すためのもの。プロペラシャフトは、スチール製ではジョイントを介さなくてはならないのに対して、CFRP製なら1本モノにすることができるので軽量化に貢献。しかも本体も軽量高剛性。

 リアサスボディ直付けは、サブフレームを必要としない。これはレーシングカーと同じ手法。つまりM3は極限のスポーツ性に特化している造り方なのだ。

アルピナ B3は昨年の日本カー・オブ・ザ・イヤーで、パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した
アルピナ B3は昨年の日本カー・オブ・ザ・イヤーで、パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した

 ちなみに現在、日本国内向けの現行モデルラインM3は存在せず、2ドアのM4しかない。しかもベースは先代の3及び4シリーズ。まもなく現行3シリーズ(2019年にフルモデルチェンジ)ベースの新型M3&M4がデビュー予定となっている。

 筆者は新型に未試乗。ただし現行M3&M4にはポルトガルでの試乗会に参加し一般道もサーキット全開走行も試している。もちろん国内も。これらをベースに執筆していることを了承していただきたい。

次ページは : ■エンジンに表れるアルピナの特長

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