日本ではコロナの影響で景気が悪い話を聞く機会が多いが、そんななかでも日経平均株価は30年半ぶりに3万円台の大台を一時回復。2020年のコロナショックの最安値から7割以上上昇している。
また昨年の首都圏のマンション一戸当たりの販売平均価格もバブル期以来初の6000万円超え。ビットコインも年初から2倍以上に値上がりしている。
もしかすると中古車市場にもバブルが到来して価格が暴騰する!? その可能性について検証してみた。
需要が増え、おカネの量が増えてもモノの供給が増えなければモノの値段は上がらざるを得ない。資産価値の高い中古車の値段が今後暴騰する可能性が高まってきているのだ。「ああ、あの時買っていれば」と後悔する日が来てもおかしくない!
文/柳澤隆志、写真/メルセデス・ベンツ、フェラーリ、ポルシェ、トヨタ
柳澤隆志 PROFILE:外資系証券会社に25年勤務、米系証券会社東京オフィスにて史上最年少で最上級の職位であるマネージングディレクターに昇格し市場・投資銀行業務に精通、現在経営アナリストとして独立。
車遍歴としては社会人2年目で初代Z3、2000年に993C4Sを購入し21年間乗った後、フェラーリ458イタリアの新車同様の出物に入れ替えを決意、現在納車を待つ。セカンドカーとしてアルファ147、ジャガーX350 XJ-8を経て現在メルセデス・ベンツW212型E350ステーションワゴンも保有
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■コロナバブルが来ている!?
世界的に資産価格が上昇している背景の一つには、各国政府がコロナ対策で市中におカネをじゃぶじゃぶにしているため。下のチャートが日米のマネーサプライ、つまり世の中に出回っているおカネの量だが2020年3月を境に急増しているのが分かる。
大企業ですら資金繰りに行き詰まりバタバタと倒産しかねないとの懸念から、公的金融機関から実質無利子のおカネが借りられるコロナ経済対策が採られたのは記憶に新しい。
だが実際には経済は予想よりも悪化せず、多くの経営者が念のために借りられるだけ借りたおカネが遊んでしまっている状況になっている。その一部が金融市場に流れ込み、株価の高騰に一役買っているといわれている。
500兆円を超える大規模なコロナ対策を行ったアメリカは、ワクチン接種が順調に進捗しているため景気回復が予想以上に早まるのではとの観測から、株価は史上最高値を更新中。
旅行や外食もままならず、使いたくても使うことが出来なかったおカネと給付金が動き出し、金融市場だけではなく消費にも向かっている。
たとえばコロナ禍でも楽しめるゴルフが大人気となり、日本でも有名なゴルフ用品メーカーキャラウェイのゴルフクラブの2020年第四四半期売上は前の年の同じ時期に比べてなんと48.5%増。
またその他の高額商品では同時期のアメリカでのフェラーリの出荷台数も690台と14%の増加に転じているし、数十億円もするクルーザーも売れ行きが急増しているのだ。この流れは日本には来ないと考えるのはナイーブすぎるだろう。
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