つい先日、「日産がスカイラインを含むセダンの新型車の開発を中止する」という情報が世間をざわつかせた。
結果的には、星野朝子副社長が「スカイラインは諦めない」という発言をしたことで事態は収束したが、改めて、スカイラインというブランドの深さを感じさせてくれた出来事であった。
実は、星野副社長は市場調査部隊の元室長。ノートe-POWERの国内成功を予測し、疑心暗鬼だった社内の慎重派を抑えて、日本投入を全面的に後押しした人物だ。穏やかそうな雰囲気の星野副社長だが、成功を見出す嗅覚は、社内の誰よりも鋭いそうだ。
その星野副社長が「諦めない」としたスカイライン。読者諸兄の皆さんはよくご存じかと思うが、ここで今一度、現行スカイラインの魅力について振り返ってみたいと思う。
文:吉川賢一
写真: NISSAN、エムスリープロダクション
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「日産のスカイラインが戻ってきた!」と話題になった現行モデル
現在のスカイラインは2019年7月にマイナーチェンジを受けたモデル。このマイナーチェンジで、バッヂがインフィニティから日産へと戻り、テールランプが丸目4灯タイプの造形へと変更された。GT-R顔に似た「Vモーショングリル」も採用されたことで、「日産のスカイラインが戻ってきた!」と話題になったモデルだ。
またメルセデスの直4ガソリンターボを廃止し、日産製のV6ツインターボを搭載。同時に、400Rを設定した。ハイブリッドモデルには「プロパイロット2.0」を搭載したことでも注目を集めた。
シャシーに関しては、上位グレードのみ採用であったDAS(ダイレクト・アダプティブ・ステアリング:ステアバイワイヤのこと)が標準装備となり、インテリジェントダイナミックサスペンション(電子制御ショップアブソーバー)がV6ターボのタイプSPグレードにメーカーオプション、400Rには標準装備、といったところが大きなトピックだ。
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