純エンジン車から撤退発表が引き金? ホンダ至宝のエンジン搭載した「S2000」の中古車がまさかの急騰中!?
F1第8戦シュタイヤーマルクGPそして、第9戦オーストリアGPをレッドブル・ホンダのマックス・フェスルタッペンが連続ポールトゥウィンで飾った。これで、レッドブル・ホンダは5連勝となり、ホンダパワーユニット搭載車は1988年のセナ・プロストを擁した1988年以来33年振りの快挙となった。
しかし、ホンダは2021年でF1から撤退することが既定路線。さらに2021年4月23日に行われた社長就任会見の「2040年にグローバルでEV、FCVの販売割合で100%を目指す」という発表がなされて、ホンダの純エンジン車からの撤退がすでに決まっているのだ。
この発表以降、ホンダらしい独創的なエンジンを搭載したスポーツカーなどの中古車が軒並み値上がりとなっている。
文/萩原文博
写真/HONDA、編集部
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S2000の中古は1年前まで平均約250万円だったが……
最も凄まじい値上がりを示したのが、S660だ。生産終了をアナウンスした3月の時点では約600台もあったのに、5月末には約100台まで減少。
現在は約250台まで流通台数は持ち直したものの、中古車の平均価格は最安値だった4月末の約176万円から現在は約267万円と約90万円も高騰。なかには500万円を超えるプライスを付けた中古車も流通しているのだ。
S660同様に、もう二度と登場しない可能性が高いのがS2000。1年前に当時の中古車相場の状況を紹介したが、1年経過した現在S2000の中古車事情はどうなっているのか。
ホンダ S2000は1999~2009年の約10年間販売された、FR(後輪駆動)の駆動方式を採用した2シータースポーツカーだ。
1999~2005年までは最高出力250psを発生する2L直列4気筒DOHC VTECエンジンを搭載。マイナーチェンジを行った2005~2009年までは、最高出力242psを発生する2.2L直列4気筒DOHC VTECエンジンを搭載する。
組み合わされるトランスミッションは6速MTのみという硬派なクルマだ。前期型の2Lエンジンは最大回転数が9000rpmという超高回転型エンジンで非常にピーキーなのが特長。一方の後期型の2.2Lエンジンは低中速域でのトルクを太くしたことにより、誰にでも扱いやすくなっている。
ちょうど1年前の2020年7月当時、S2000の中古車事情を見てみると、流通台数は約164台で、平均価格は約252万円。中古車の価格帯は約99.8万~約935万円と幅広くなっていた。
また、中古車の分布を見てみると、2Lエンジンを搭載した前期型が約109台。後期型が約55台と圧倒的に前期型が多いのが特長だ。それでは、現在のS2000の中古車事情を見てみよう。
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