北海道留萌市在住の写真家・佐藤圭さんが撮った貴重な動物、風景写真をお届けする週末連載。
第45回は、北海道の中でも秘境といわれる大雪高原温泉の絶景をお送りします。
大雪山とは、北海道の中心部に連なる2000m級の山々の総称で、その奥座敷にあたる高原にいくつもの沼が点在し、その周辺でバラエティ豊かで見事な紅葉が見られるんです。
圭さんが、何年も大雪山に通って撮りためた絶景の数々です。ぜひ旅気分をご堪能ください。
写真・文/佐藤圭
【画像ギャラリー】こんなの見たことない! 息をのむほど美しい沼の紅葉
紅葉が沼の水面とシンメトリーに
コロナ禍に襲われてから2度めの秋ですね。まだまだ自粛生活が続くなか、紅葉狩りに出かけるのは難しいみなさんのために、僕が「これこそが、日本で一番美しい紅葉だ」と思っている絶景の写真をお届けします。
それは、大雪高原温泉沼めぐりで見る紅葉です。
大雪高原温泉は、日本最大の国立公園である大雪山国立公園のほぼ真ん中、札幌や旭川などの大きな町からは山々の裏側、奥座敷といえる辺りに位置しています。
アクセスするには、北側の層雲峡からぐるっと回らなくてはならず、札幌からは車で約3時間半、旭川からでも2時間以上かかる秘境です。
大雪高原山荘は、白濁した源泉掛け流しの温泉が楽しめる秘湯の宿で、晴れていれば、露天風呂から満天の星が望めます。
この宿の西側には、大小30個以上の沼が点在していて、その沼沢群をめぐる遊歩道が整備されています。木々が紅葉する秋にこのコースをめぐると、おもわず息をのむような絶景が続きます。
沼の周りを覆う紅葉した木々が、沼の水面に映って、シンメトリーな色彩美を生み出し、まるで一流の庭師が計算し尽くして造形した日本庭園のようにも見えます。まさに言葉を失うほどの美しさです。
芭蕉沼、滝見沼、緑沼、エゾ沼、式部沼、大学沼、高原沼と、それぞれに個性があり、趣が違う紅葉が楽しめます。
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