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配信元:HONDA
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BC News
2022.6.14
MaaS実証の“いま”【前編】
自動運転モビリティサービスの技術とは
#モビリティサービス #HondaeMaaS #コネクテッド #自動運転 #クルマ
近年、モビリティサービスの概念が広がりを見せています。モビリティサービスとは、電車やバス、タクシーなど、移動にまつわるさまざまなサービスのこと。Hondaは、これらに加わる新たな選択肢として、無人の自動運転車両を用いた「自動運転モビリティサービス」の実現を目指しています。現在は、テスト車両による技術実証が進行中。
特集「MaaS実証の“いま”」では、その道のりや現在地を解説していきます。2回目となる今回は、自動運転モビリティサービスに用いる技術を紹介します。
【関連記事】【図解編】3分で分かる自動運転モビリティサービス
Index
・2018年から始まったHonda、GM、クルーズの取り組み
・「クルーズ・オリジン」で実現する快適な移動
自動運転車両を安全に走行させるための技術とは
・[コラム]世界での自動運転モビリティサービスの“いま”
2018年から始まったHonda、GM、クルーズの取り組み
Hondaが自動運転モビリティサービスの大きな第一歩を踏み出したのは、2018年10月。米国に本拠地を置くGM(ゼネラルモーターズ)と、自動運転システムの開発を担うクルーズ(GMクルーズホールディングスLLC)の3社で、自動運転技術を活用したモビリティの変革という共通ゴールに向けて協業を行うことを発表。
カーボンニュートラルや安心・安全な移動という共通のビジョンを持つ3社で、無人ライドシェアサービス用車両「クルーズ・オリジン」の共同開発をスタートしました。
無人ライドシェアや電動化といった先進領域で業界をリードしているGM・クルーズ、そして、お客様中心のデザイン・パッケージ、及び内外装の設計を得意とするHonda。プロジェクトは、それぞれの強みを活かす形で進めてきました。
2020年1月「クルーズ・オリジン」の発表会
2021年1月には、3社で、日本での自動運転モビリティサービス事業に向けた協業を行うことも発表。日本事業は、Hondaが主体*となって推進することになり、現在は、公道での本格的な技術実証へ向けて、栃木県宇都宮市・芳賀町を舞台に、さまざまな作業を進めています。
*日本での事業運営は2020年に設立したホンダモビリティソリューションズ株式会社が担う予定
「クルーズ・オリジン」で実現する快適な移動
3社で共同開発を行った自動運転モビリティサービス専用車両「クルーズ・オリジン」。
クルーズ・オリジンには、“運転席”が存在しません。システムが主体で運転を行う自動運転「レベル4」車両であるため、ハンドルやアクセルなど、人が運転するための装備が不要なのです。
さらに、EV(電気自動車)なのでエンジンルームが不要となり、ボンネットがないことから、対面6人乗りの車内には、向かい合ってもゆったり座れる、広々としたスペースが可能になりました。
クルーズ・オリジンの車内イメージ
クルーズ・オリジンには、Hondaの空間効率およびデザインに関して強いこだわりが活かされています。自動運転モビリティにおいて、システムの安全性はもちろんのこと、車両の空間価値を高めることも、安心で快適な移動を実現するためには非常に重要です。
車内全体を明るい色遣いで広く見せたり、カップホルダーをつけたりと、車内の細部へこだわりを詰めるとともに、スライドドアやアシストグリップを採用した乗降口にも、Hondaの知見が活かされています。
Hondaは、オデッセイやステップワゴンなど、ミニバンで低床やスライドドアの技術・知見を培ってきました。これらをさらに発展させ、前後のドアがスライドするダブルスライドドアを適用。かつてないスムーズな乗降を可能にしています。
スライドドアは、乗客の乗降性のよさに加え、ドアを開けても車体から大きく張り出さないなど、周囲を通行する人やバイク、自転車などへの影響も考慮しており、すべての交通参加者への安全性も考えて設計しています。
自動運転車両を安全に走行させるための技術とは
次に、この自動運転モビリティサービスを支える技術の中身を見ていきます。
自動運転レベル4は、「特定条件下における完全自動運転」と定義されています。レベル3までは運転手を必要としますが、レベル4からは、定められた条件下に限り、すべての運転タスクをシステムが行うため、完全自動運転=無人となります。
自動運転車両は、搭載されたセンサーやカメラで周辺状況を認識し、自車の行動を判断、制御しています。自動運転の実現に向けては、車載センサーの高度化に加えて、自車位置や走行ルートのあらゆる情報を把握するための「高精度地図」が必要になります。
高精度地図とは、信号や車線、道路標識などさまざまな交通データが紐づけられた3次元の地図です。
地図を作成するには、まずLiDAR(ライダー)を搭載した専用車両で、信号や停止線、ガードレールなど、街の構造物の3Dデータを取得します。そして、データ内の構造物に、それが信号や停止線であるという情報を付与する作業を行うことで、高精度地図を完成させます。
高精度地図データ
高精度地図が自動運転車両にもたらすのは、「静」の情報。道路上の“動かない”構造物を認識しておくことで、歩行者や他のクルマなどの“動く”ものを認識しやすくなります。つまり、危険箇所へ注意を払えるようになるのです。
自動運転車両は、搭載されたセンサーによって周辺状況を把握しつつ、高精度地図の情報も組み合わせて、システムによる自動運転を実現します。
これらの技術を実用化すべく、日本では、2021年9月より栃木県で技術実証を開始。高精度地図作成や施設内での自動運転試験車両の走行などを進めています。
後編では、その実証がどの程度進んでいるのか、現在の状況を紹介しつつ、自動運転モビリティサービスの実現した未来のビジョンについて説明します。
自動運転モビリティサービスの“いま”。米国では?
クルーズは、米国・カリフォルニア州サンフランシスコにて、自動運転車両「クルーズAV*」を用いた走行実証を重ね、2022年2月より、一般ユーザーも乗車することのできる、公道での無人運転旅客サービスを開始しました。配車アプリでクルーズAVを呼び出し、目的地まで移動できるサービスが既にスタートしています。
*AV:Autonomous Vehicleの略
また、アリゾナ州のフェニックスでは、小売業大手のウォルマートと提携して無人配送サービスの実験を行うなど、クルーズAVを用いた幅広いサービス実証にもチャレンジしています。
【特集】MaaS実証の“いま”
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【図解】3分でわかる自動運転モビリティサービス
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