2022年6月30日、ホンダはシビックのe:HEV仕様(つまりハイブリッド仕様)を明日7月1日より全国のホンダ販売店で発売開始すると発表しました。月販目標台数は300台。現行型の(純ガソリン仕様の)シビックは月販約300~400台なので、合計で月販600~700台程度となる見込みです。以下、発表内容を整理しつつお届けします。
文/ベストカーWeb編集部、写真/HONDA
■「シビック」という車名に込められるたくさんの人々の思い出
シビックといえば1972年に初代が登場して以来、長くホンダを代表する(一時期は「若者の乗るクルマ」を代表する)モデルだった。世界販売台数は累計で約2700万台を数え、いまも海外、特に北米では大きな支持を得ている。
日本市場では紆余曲折があり、2010年、8代目にあたるFD型をもっていったん販売終了。北米や欧州市場では9代目が販売されたが、日本では10代目のFC/FK型になって2017年から販売再開。現行型である11代目(FL型)が2021年9月に発売となり、そこに今回ハイブリッド仕様が追加された、という流れとなる。
今回設定されたハイブリッド仕様(ホンダは「e:HEV(「イーヘブ」と発音)」と呼ぶ)は、新開発の2.0L直噴エンジンと2モーターを組み合わせたスポーツタイプ。FF+CVT仕様、5名乗りのみの設定でワングレード、車両本体価格は3,940,200円(税込み)となる。
エクステリアデザインも車両サイズも先行販売されている純ガソリン仕様と変わらず、全長4550mm×全幅1800mm×全高1415mm、ホイールベース2735mm。このサイズは、1985年に登場した初代レジェンド(全長4690mm×全幅1695mm×全高1390mm、ホイールベース2760mm/4ドア)と比べると感慨深い。
本記事の担当編集者はかつて、1987年に発売された4代目(EF型)の中古車(シャトルである!!)を愛車としていたが、室内は広いし扱いやすいしなによりカッコいいしで大変重宝した。学生時代の友人と特に意味もなく房総半島を一周したのは一生の思い出である。いま考えるとボディ剛性はガタガタだったしステアリングセンターが合ってなくて苦労したが、友人から「そろそろ運転代わるよ」と言われても「いやもうちょい走らせてよ」というやり取りがあったくらい最高に楽しかった。シビックは世界一のクルマだと思った(シビックしか乗ったことはなかったが)。あの思い出がなければ、きっといまここでこういう記事は書いていない。
「シビック」という車名は、こうしたたくさんの人々の思い出を背負っている。多くの人々を、目的地よりずっとずっと遠くへ連れていってくれた。今回新たに設定された新型シビックも、そうした思い出を形作る一端として走り続けてほしい。
コメント
コメントの使い方