軽自動車の年間販売台数ランキングにおいて、2014年から8年連続1位(2022年は20万2197台)を守り続けているホンダ「N-BOX」。しかも、2位のダイハツタント(10万7809台)や3位のスズキスペーシア(10万206台)に対してダブルスコアとなる販売台数を記録するという、圧倒的な強さをみせている。
現行N-BOXは、2017年8月に登場した2代目。既に6年目へと突入しており、最新情報によると、2023年秋~冬には、次期型が登場する見込み。現行N-BOXの強みについて考えながら、次期型N-BOXに期待したいことについても考えてみよう。
文:吉川賢一
写真:HONDA
訴求ポイントがてんこ盛り 欠点が見当たらないN-BOX
徹底的な低床パッケージング、驚くほど広い後席、高品質なインテリア、全車標準装備したホンダセンシングなど、訴求ポイントがてんこ盛りのホンダ「N-BOX」。走りの質感の高さも、軽自動車の平均的なレベルを超えるもので、ボディサイズさえ気にしなければ、上質なコンパクトカーに乗っているような満足感と安心感が得られる。フィットやフリードといったコンパクトカー設計で培った、ホンダの設計クオリティの高さがN-BOXに活かされており、その点は、他社車を半歩以上リードしているように思う。
強いて弱点を挙げるとするならば「価格の高さ」であるが、これはほかの軽スーパーハイトワゴンも同じで、むしろ先進技術をてんこ盛りしているのに200万円未満の予算で収まるのであれば、「リーズナブル」とも考えられる。軽スーパーハイトワゴンのお薦めを考えるならば、第一候補はやはりN-BOXだ。
だがダイハツ、スズキ、日産/三菱といったライバルメーカーも抜かりはなく、車内の広さはもとより、Bピラーレス構造やオシャレな内外装、オフ系カスタムのバリエーションを増やすなど、各々の強みを持っている。もうちょっと販売台数が分散してもよさそうだが、おそらくN-BOXのユーザーは、「皆が選んでいるから大丈夫」という安心感を元に選択している人が多いのだろう。N-BOXは、「売れれば売れるほど売れる」スパイラルにハマっているのだろう。
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