次期型ではバッテリーEVが用意されるはず!!
パッケージングの良さやインテリアの質感、走行性能の性能といった強みは、次期型になっても引き継がれていくことだろう(迷走しがちなデザインは不安だが)。次期型N-BOXにおいて、最大の懸念点はパワートレインだ。
N-BOXはこれまで、NAエンジンとターボエンジンの2基を用意してきたが、ハイブリッド化はしてこなかった。ホンダにはコンパクトカー用のストロングハイブリッドユニットとしてe:HEVがあるが、次期型でホンダの得意としてきたエンジン技術をもとにe:HEVのダウンサイジング仕様をつくる可能性はないのか。
某メーカーのエンジニアに聞いた話だと、ホンダのe:HEVでは、エンジンとモーターの両方が必要となるため、軽自動車の販売価格では利益見通しが立てられないそう。また、e:HEVは、高速走行時向けにエンジン直結モードもあるためにユニット本体のサイズも大きくなってしまうので、軽自動車の狭いエンジンルームにパッケージングするのは、非常に困難。N-BOXに関しては、ストロングハイブリッドは飛ばして一気にバッテリーEV化をしてしまうほうが、圧倒的につくりやすいはずだ。
また、ホンダは2021年4月に、「先進国全体で(バッテリー)EVとFCVの販売比率を2030年に40%、2035年に80%、2040年にはグローバルで100%を目指す」と目標を公表しており、これによると、純ガソリン車はもちろん、ハイブリッド車さえもいずれなくなっていくことになる。もちろんN-BOXも例外ではなく、いずれはバッテリーEV化されることになる。次期型N-BOXが2023年内に出るとすれば、おおよそ7年のFMC周期と考えると2030年まで販売することになり、そうなると将来戦略にも関わる重要なタイミングとなる。
これらのことから、ホンダは次期型N-BOXで、ガソリン車とターボ車、そしてバッテリーEVを同時にデビューさせ、まずはバッテリーEV比率10%程度(月販2000台)を目指し、2027年頃のマイチェンでターボを廃止することで、バッテリーEV比率40%(月販8000台)を目指す、という戦略をとってくるのではないかと筆者は考えている。
サクラ/eKクロスEVの牙城を崩すのは、N-BOXしかない!!
N-BOXにバッテリーEVが登場すれば、軽スーパーハイトワゴン初のバッテリーEVとなる。人気ジャンル不動の王者のバッテリーEVなのだから、現時点で唯一の軽バッテリーEV、サクラ/eKクロスEVの牙城を崩すのに十分な存在となる。ちなみに日産サクラは、2023年1月の販売台数が4213台、2月も4109台と絶好調だ(eKクロスEVは1月864台、2月1074台)。バッテリーEV時代に向けて、軽の絶対王者がどう動いてくるのか!?? 次期型N-BOXの登場が楽しみだ。
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