誕生から今年で21年! VWはなんでトゥアレグを日本で売らないの?

誕生から今年で21年! VWはなんでトゥアレグを日本で売らないの?

 手頃な輸入車の代表格といえばフォルクスワーゲンだが、そのラインナップの中で日本に輸入されていないのが、大型SUVのトゥアレグだ。実はトゥアレグは昨年でデビュー20周年。その歴史を振り返るとともに、日本でもヒットしそうな最新モデルの姿をお伝えしよう。

文/ベストカーWeb編集部、写真/フォルクスワーゲン

■初代は手頃な欧州SUVとしてヒット!

2002年にデビューした初代トゥアレグ
2002年にデビューした初代トゥアレグ

 マツダのCX-60やらレクサスRXに代表される大型SUVが人気だ。この傾向は輸入車においても変わらないのだが、となると不思議なのが、大御所フォルクスワーゲンのトゥアレグが日本で未発売なこと。

 そもそもトゥアレグは、高級車市場でのシェア確保を狙って2002年にデビューした。フォルクスワーゲンはトゥアレグにやや遅れて、「フェートン」という高級セダンも投入したのだが、こちらは14年もの間モデルチェンジもせず作り付けられ、2016年にその生産を終えている。

 2002年といえばSUVがまだ少数派だった時代。日本で欧州製SUVがほしいと思ったら、老舗レンジローバーかメルセデスML(現Mクラス)、BMWのX5くらいしか候補がなかった。そんな中、トゥアレグは日本デビューを果たし、手頃なドイツ製SUV(3.2L・V6モデルが495万円)としてヒットする。2005年には限定100台で、6L・W型12気筒(ベントレーやフェートンも積んだ!)という変態(?)モデルも販売されたが、これはフォルクスワーゲンが日本で初めて販売した1000万円オーバーのモデルだった。

 トゥアレグは2010年に2代目へとバトンタッチする。外観にドラスティックな変化はなかったものの、プラットフォームを刷新して200kgもの軽量化を果たした。パワートレインにはフォルクスワーゲン初となるハイブリッド(3L・V6スーパーチャージャー+モーター)も設定されている。

 日本に導入されたモデルは、そのハイブリッドと3.6L直噴エンジンのV6という二本立て。しっとりした走りや高められた燃費も奏功し、大型SUVとしての魅力は増したのだが、いっぽうで困った問題も起きた。当時の消費税増税などもあって車両価格が値上げされ、兄弟車のアウディQ7やポルシェ カイエンと顧客がかぶるようになってしまったのだ。

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