2019年4月16日、中国・上海ショーにてレクサスは同ブランド初のミニバン「LM」を世界初披露した。
出展モデルはコンセプトカーだったものの、出品車の完成度は高く、公式リリースでも「中国やアジアの一部市場で間もなく発売予定(「soon to be available in China and select Asian markets」)」と明言されている。
そのLM、出品モデルは2.5Lハイブリッドと3.5L純ガソリン仕様の2本立てで、アルファードをベースとしながらも4人乗り(!)。
日本で発売されればかなりの注目車となることが確実の、このレクサスLM、はたして日本のレクサス販売計画に組み込まれているのか?
販売店取材に定評のある流通ジャーナリスト、遠藤徹氏に、実際にレクサスディーラーを回って計画と期待について調べてもらった。
文:遠藤徹 写真:NewsPress
■ポイントは現行型か、次期型か
レクサス販売店筋によると「レクサスLM300hはまず、中国やアジアの一部で2020年秋頃発売になり、日本にはその1年後の2021年秋頃の投入する方向で開発中というのが有力になっている」という。
ベースになっているのはアルファードのプレミアムカスタマイズモデルである「ロイヤルラウンジ」だ。
2.5Lハイブリッドユニットと3.5L純ガソリンエンジンを搭載し、2WD、4WD車を設定する見込み。
室内は2列シート4人乗りで2列目にはテレビモニターを装備、応接間的なレイアウトを採用し、リムジン的なプレミアムな仕様を施している。
ファミリーユースというより、企業の役員が社内や取引業者との打ち合わせなどで使用することを想定した造りとなっている。
アルファードロイヤルラウンジの車両本体価格は約1550万円であり、レクサスLMはさらに高い2000万円以上の価格設定が予想される。
■発売されれば高級車市場に一石を投じる
これまでレクサスブランドには「ミニバンは設定しない」という基本方針があった。ところがここ数年のマーケットニーズは大きく変遷している。セダンニーズが大幅に後退、代わってミニバンやSUVが台頭している。高級プレミアム市場もしかりである。
国内でも企業の役員、政治家、高級官僚などの愛用車にセダンの他、アルファードなどのプレミアムミニバンが使われるケースが目立って多くなっている。このため将来的にはレクサスブランドにも、こうしたプレミアムなミニバンコンセプトのモデルを投入しても一定のマーケットは確保できるとの判断があるようだ。
今秋開催する東京モーターショーにプロトタイプを参考出品すれば、国内バージョンとして市販される可能性はさらに大きくなる可能性がある。
市販すればレクサスのドル箱モデルに育つ可能性もある。
これまで高級車市場はメルセデスベンツやアウディ、BMWの攻勢を受け、国産車はシェアを減らし続けてきたが、このモデルが発売されることでレクサスがシェアを奪還する可能性もある。
ポイントはベースモデルであるアルファード/ヴェルファイアのフルモデルチェンジ予定。現行型(3代目)は2015年1月に登場に登場しており、次期型の開発については「2021年頃に登場」と言われていた。
となるとこのレクサス版アルファード/ヴェルファイアも、その次期型をベースに開発が進められているとも考えられる。
ここらへんの情報はまだ錯綜しており、新情報が入り次第お伝えしたい。
コメント
コメントの使い方