ジャパンモビリティショー2023のトヨタ車体ブースでは存在感を放つクロスオーバーSUV「クロスバンギアコンセプト」が展示されている。スライドドアを採用した3列シートで、2列目はテーブルとしても活用できるシートアレンジっぷりだ。
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■独特な雰囲気を出すクロスバンギアコンセプト
東京ビッグサイトを会場に開催されているジャパンモビリティショー2023には多くの出展社がブースを構えているが、トヨタ車体のブースには、ひと際存在感を放つ、ゴツいモデルが展示されていた。
それが「クロスバンギアコンセプト」と名付けられた車両だ。一見するとクロスオーバーSUVのような見た目をしている同車だが、実はスライドドアを備えたモデルとなっている。
トヨタのミニバン(ノア/ヴォクシーやアルファード/ヴェルファイア)とSUV(ランドクルーザーシリーズなど)、そして商用バン(ハイエースシリーズなど)を手掛けるトヨタ車体ならではの1台と言えるだろう。
そんなクロスバンギアコンセプトは見どころ多数となっているが、最も特徴的なのは左側のドアがピラーレスかつ、フロントドアも前方へスライドしながら開くスイングドアとなっているという点だ。
このフロントドアはアームを用いて開閉する形状となっており、同社が手掛けるマイクロバスのコースターにも採用されているスイングドアと共通する機構となっている。
そのためピラーレスの大開口部をより有効に活用することができるようになっていて、すぐにでも実用化してほしい使い勝手が良いものとなっている。
担当者によると、フロントドアがスイングしたときにフロントタイヤが万が一切った状態であると干渉の恐れがあるなど、まだまだ実用化に向けては超えなければならないハードルがあるとのこと。
■3列目に重点を置いた6人乗り仕様
一方のインテリアは2+2+2の6人乗りのシートレイアウトとなっており、とくに3列目シートを使いやすくすることに重点を置いたものとなっている。
そのため、2列目シートは運転席側にややオフセットした状態で設置され、逆に3列目シートはゆったりとしたソファータイプのものなっているため、ある意味3列目シートが特等席とも言えるものとなっているのだ。
また助手席側シートは回転して2列シートを倒してテーブルとして活用することもできるほか、シートを取り外して、ユーザーが使いやすい位置に設置することも考慮されているため、見た目以上にフレキシブルに使うことができるシートレイアウトとなっているようだ。
そしてテーブル状になっているインパネには溝が切ってあり、そこにユーザーが必要であればディスプレイやスマートフォンを差し込むような形で設置できるようになっているため、カスタマイズ性が高いのも特徴となっている。
今回、ブースに展示されたのは「クロスバン」の中で「ギア」のコンセプトモデルであるが、実はもっと乗用車的に使うことができるベーシックな「コア」と、トランスポーターとしても使える「ツール」という3タイプが想定されているとのこと。
なお、ボディサイズは無骨なデザインからして大きく見えるかもしれないが、全長と全幅はノア/ヴォクシーとほぼ同一となっており、実は近い将来、ノア/ヴォクシーのプラットホームを流用した派生車種としてクロスバンシリーズがリリースされる可能性もあるのかもしれない。
【画像ギャラリー】ノア/ヴォクの未来の姿! JMSで展示された次世代SUV「クロスバンギアコンセプト」をギャラリーでチェック(16枚)画像ギャラリー
コメント
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これからクルマを買う人はぜひ忘れないでくださいね。