「なんでこうなった!?」 開発した人を小一時間ほど問いただしてみたい、でも憎めない「ざんねん」なクルマたち、エピソードを集めた『ざんねんなクルマ事典』『ますます! ざんねんなクルマ事典』(小社刊)。
日本のクラシックカーや絶版車、珍車についての知識にも定評あるモータージャーナリスト、片岡英明氏監修による本書から、空前のSUVブームと言われて久しいなか、ひょっとすればランクルやハリアーのような存在になれていたかも!? なSUVたちをご紹介!
監修/片岡英明、写真/日産、ホンダ、三菱、いすゞ
■何のために作ったの? 3列目シートがざんねんだった ホンダ 2代目クロスロード(2007~2010年)
●無理やり座席スペースを作った感アリアリ
クロスロードは、ホンダがかつて販売していたSUV。
2007年に登場した2代目は3列シートの7人乗りクロスオーバーSUVというパッケージになったのですが、その3列目シートがかなりざんねんでした。
ヘッドレストとリアガラスとの距離が恐ろしいほど近いため、3列目に座るはめになった乗員は「……もし追突されたら、ワタシはどうなるんだろう?」と不安にかられたものです。
そしてもちろん、3列目をたたんでいない際の荷室容量はほぼゼロだったのです。
・発売年月:2007年2月
・エンジン種類:直4 SOHC
・総排気量:1799cc
・最高出力/最大トルク:140pd/17.7kgm
・全長/全幅/全高:4285×1755×1670mm
・車両重量:1410kg
・諸元記載グレード:18L
●ざんねん度:★★★★☆
■インパクトは強かったんだけど…… 三菱 エアトレック スポーツギア(2003~2008年)
●フロントマスクが…… あまり個性的すぎるのも考えもの?
三菱エアトレックは今でいうクロスオーバー車の先駆け的存在。
なかでも2003年に追加された「スポーツギア」はアウトドア志向を強めたモデルですが、「専用フロントマスク」がいけませんでした。
多くの人がこの顔に「おっ?」となるのですが、「でも結局(アクが強すぎて)買わない」という状況に陥ったのです。
エアトレック自体は悪いクルマではなかったのですが、スポーツギアの評判のせいか(?)、「エアトレック」自体がその後消滅してしまいました。
・発売年月:2003年1月
・エンジン種類:直4 SOHC
・総排気量:2350cc
・最高出力/最大トルク:133ps/20.4kgm
・全長/全幅/全高:4550×1750×1685mm
・車両重量:1410kg
・諸元記載グレード:スポーツギア(FF)
●ざんねん度:★★★☆☆
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コメント
コメントの使い方ある種登場が早かった、と言える車が多いのがこの世代のSUVですよね。個人的には、数年のミスで強い印象を残せなかったジュークが残念です。C-HRにかっさらわれ(すぐ売れなくなりましたが)、その後なくなってしまいましたし。売れていないわけではないのですが…。あとクロスビーとイグニス、現行エスクードもいい車ながらパッとせず。
1.クロスロード、初代はディスカバリーのOEMでしたっけ。2代目も四角ばった男性的なデザインですが、今でも秀逸だなと思います。初代同様に2列目シートモデルもあればもっと売れた気がします。2.ビッグホーン、名前はアレですが、荒れた路面にも強く、車自体はとてもよい出来だったと思います。