ベストカーWebで注目度の高いスバル車といえば、最近は新型フォレスターだ。すでに次期型モデルが北米では公開されており、SUVらしさを高めた外観となっている。人気を集めるその理由についてベストカー本誌編集委員が分析した。
文/ベストカー編集部編集委員・飯干俊作、写真/スバル、ベストカーWeb編集部
■フォレスターは「スバルらしさ」イチバンのクルマだ
ベストカーWebの編集会議に出ていると、新しい発見や意外な事実を知ることが多い。雑誌の「ベストカー」とインターネットの「ベストカーWeb」では明らかに読者層が異なり、人気になる記事も違うのだが、ベストカーWebでは次期型フォレスターの記事が特に伸びるというのだ。
それは雑誌のベストカーではあまりない現象。もちろん、スバルファンの多い雑誌だし、次期フォレスターが気になっている読者も多いはずだが、それで飛躍的に部数が伸びたことはなく、「数ある新型車情報のひとつ」というレベルであることは否めない。
なぜ、ベストカーWebでは次期フォレスターに関する記事の人気がやたらと高いのか? それを考えるのが本項の主旨である。
まず、ベストカー本誌、ベストカーWebの区別なしにフォレスターの人気が高い理由を考えてみた。
■最も「スバルらしさ」を感じさせるのがフォレスターだから?
まず言えるのは、フォレスターは現行スバル車のなかで最も「スバルらしさ」を感じさせるクルマではないかということだ。水平対向エンジン+シンメトリカルAWDは全車共通としても、220mmの最低地上高と実質本位のデザインで、いい意味での「道具感」がある。オフロードやスノーロードを走ってつく多少のキズは「クルマの勲章」みたいに思える感覚である。
「比較的安い」のも人気の理由だろう。現行型の価格帯は306万9000円から374万円。売れ筋の2Lマイルドハイブリッドの e-BOXER「X-BREAK」が330万円だから近年、価格が上がるいっぽうの新型車のなかではリーズナブルな部類に入る。
そして、もうひとつ「伝統」の重みもある。
初代フォレスターのデビューは1997年(現行型は5代目)。1997年から現在まで残っているスバル車は、実はインプレッサとレガシィアウトバック(当時はランカスター)、それにフォレスターしかなかったりする。レガシィはセダンもツーリングワゴンもなくなったし、WRX STIバージョンもなく、もちろん、ヴィヴィオもドミンゴもない。
意外とコロコロ車名を変えるスバルのなかで、フォレスターは27年間もコンセプトを含めて不動。信頼感も高まるというものだ。フォレスターはスバルを代表するクルマになっているというわけである。
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