スバルSUVモデルのなかでも特に登場が待たれる新型フォレスター。国内では現行型フォレスターがモデル末期でも比較的堅調に売れているが、気になるSTI Sportグレードの設定はどうなるのかを予測してみた。
文/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/スバル、STI、ベストカー編集部
■STI仕様は初代からフォレスターでも存在していた
STIといえば初代インプレッサWRX STIバージョンから先代WRX STIまでの「S20●」シリーズ(一部GRBインプレッサWRX時代にR205もあり)、3代目&4代目レガシィの「S40●」シリーズのコンプリートカーを筆頭に、チューンドバイSTIを示す「tS」シリーズ、そして初代レヴォーグから始まったスポーツグレードである「STI Sport」がある。
フォレスターで初めてSTIの名が冠されたモデルは初代。2000年5月にS/tb-STiを設定した。足回りにSTi専用チューニングを施して車高を下げたほか、エアロパーツを装着していた。翌2001年には特別仕様車としてS/tb-STiIIリミテッドを投入していた。
そんなフォレスターがFMCを受けた2代目モデルでは、2004年2月にSTiバージョンが初めて設定されている。その後、2代目フォレスターが2005年1月にマイチェンでフェイスリフトを受けた3か月後にマイチェンモデル版のSTiバージョンが設定された。
ちなみにこの2代目フォレスターSTiバージョンには通常仕様のフォレスターが積む2L水平対向ターボのEJ20ではなく、2.5LのEJ25ターボ(最高出力265ps/最大トルク38.5kgm)が積まれていたのもトピックスだ。
さらに6MT専用モデルだった2代目フォレスターSTiバージョンだが、2代目GDB型インプレッサWRX STiバージョンと同じミッションを採用していたものの、トルクアップに合わせてギア比を変更していたのも見逃せないポイント。
■3代目&4代目フォレスターにはtSを設定
2007年末に3代目フォレスターに切り替わったが、この3代目ではSTIバージョンの設定はなし。ただし、STIコンプリートモデルとして2010年に300台限定車としてフォレスターtSが登場。Sエディションをベースに足回りにSTI独自のチューンが施されたモデルだった。
こちらもエンジンは水平対向4気筒2.5LのEJ25ターボ(最高出力263ps/最大トルク35.4kgm)を搭載していた。
続く4代目フォレスターでもtSは継続。2L直噴水平対向ターボのFA20を搭載し、限定300台で足回りに独自チューンを施して販売。ブレンボ製ブレーキやBBS製19インチアルミホイールのほか、車高を下げたのに合わせてアイサイトにも独自チューンを施した。
こうして2018年6月には現行5代目フォレスターに移行。2021年にフェイスリフトなど大幅改良を受けた翌2022年6月、STI Sportグレードが1.8L直噴水平対向4気筒CB18型ターボ車に初めて設定されている。
現行型フォレスターでは販売の主力が2Lマイルドハイブリッドのe-BOXER車に移行した後でも、STI Sportは1.8Lターボのみというのも「走り」にこだわるSTIのDNAを感じさせる。
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