カブだと思ってなめてかかると痛い目見るぞ!? CT125ハンターカブ【165cmで足つきチェック】

カブだと思ってなめてかかると痛い目見るぞ!? CT125ハンターカブ【165cmで足つきチェック】

 2020年の登場以来、大人気のホンダ「CT125 ハンターカブ」。旧CTシリーズから続く、カブなのにオフも走れちゃいそうなスタイルはまさに原付二種のSUV。今回はその最新モデルの足つきやとりまわし、ディテールをチェックしてみた!

 
文/西田宗一郎 Webikeプラス
 

往年の名車が復活!タフなスタイルのトレッキングモデルは大人気継続中!

 配達用のビジネスバイクから始まり、カワイイ50c「リトルカブ」やスタイリッシュな「カブラ」など、長い歴史の中で様々なバリエーションが生み出されてきたスーパーカブ。その中でもオフロードスタイルの独特なスタイルを持っているのが「ハンターカブ」シリーズだ。その誕生は1960年代に遡るが、1981年に発売された「CT110」を最後に(正確には、CT110はハンターカブという名前ではないけれど!)、しばらくそのネーミングは途絶えていた。しかし普通のカブとは違うサスペンションや、パーキングブレーキといった追加装備のタフなイメージに根強いファンがおり、海外仕様を日本で何とか乗っているライダーも多かった。

 そんな中、「C125」をベースにCT110のスタイルをシッカリ再現した新モデルが2020年に発売! それが現行のCT125 ハンターカブだ。前後17インチのスポークホイールにブロックパターンのタイヤ、フォークブーツ付きのサスペンション、上向きに伸びたエアインテークなど、いかにもタフな装備のCT125は登場以来大人気。しばらくは入手困難という声もあったほどだ。ちなみに日本二輪車文化協会(AMAC)が選ぶ「日本バイクオブザイヤー」には2020年総合一位、2023年も原付部門一位に選ばれてもいる。2022年にはエンジンが改良されるモデルチェンジを受けた。

 

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CT125 ハンターカブ[2024]オフロードライクな装備とカブの気軽さを併せ持つレジャーバイクだ。

 

 

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2020年の発売以来の人気は継続中。釣りやキャンプ、トレッキングにと活躍の場は広い。

 


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CT110[1981]CT125のスタイルは先代のCT110をモデルにしている。ハンドルロックなど独特の装備があり、オーストラリアでは郵便配達にも採用。

 

 
 
 

装備はいかにも「オフっぽい」どこにでも行けそうなスタイルだ

 今回試乗するのは、2024年型の現行CT125 ハンターカブ。エンジンは123ccの空冷シングルで、モデルチェンジ前からは少しパワーアップした9.1PS/6,250rpmの最高出力。ぱっと見はほとんど変わらないのだが、細かい装備はイロイロ変更されており、年式によってカスタムパーツがつかなかったりするので注意が必要だ。車体のスペックも少し変わっており、現行機は全長が5mm延長したほか、重量は2.0kg軽量になった118kgとスリムに。シート高は変わらない800mmとなっている。

 CT110をモデルにしたボディは樹脂製で、ホンダのウィングエンブレムがステムに取り付けられている。エンジンにはスキッドプレート付きのエンジンガードが採用されており、荒れ地でもエンジンを壊さないタフさをアピール。排気系統もしっかりガードが取り付けられたアップマフラーで、さらに火傷防止のために樹脂製カバーも装着。またリアサスペンションはプリロード調整が可能で、体重や路面に合わせることができる。

 

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2022年のマイナーチェンジでエンジンパワーがアップ。エンジンガードにはフレームが追加されている。

 

 

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シフトは遠心クラッチの4速で、クラッチ操作の必要ナシ。ロータリーシフトを採用。

 

 

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マフラーはアップタイプで、ほぼ全面を覆うアルミ製カバーが特徴的。

 

 

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アップしたバーハンドルにはアクセサリーを取り付けるスペースもたくさん。

 

 

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ホイールは前後17インチ、ディスクブレーキを備える。タイヤはIRC製のブロックパターン。

 

 

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リアタイヤも同サイズ。サスペンションはプリロード調整が可能なツインショック。

 

 装備面では、各種灯火類はフルLEDを採用しているものの、四角い独特のウィンカーが特徴的。ブレーキはフロントにのみABSを搭載するディスクブレーキだ。メーターはシングルタイプのデジタルメーターで、丸いレトロな形状は同じホンダの「モンキー125」や「ダックス125」とほとんど同じ。燃料計と速度計、各種ランプがまとめられているが、シフトインジケーターは採用されていない。

 そしてハンターカブの個性を決定づけている(?)のが、シングルシートと巨大なリアキャリア。見るからに積載性の高そうなスタイルで、実際にサイズは前後477mmと、たいていの大型バッグは搭載できるほか、釣り用のクーラーボックスやキャンプ用のテントもラクラク積むことができる。いかにもタフな装備ながら、しっかりペイントも施されておりビジネスバイクのような雰囲気はない。

 

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灯火類はフルLED。フロントウィンカーはハンドルから吊り下げられる。

 

 

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テールランプは横長で、どのカブとも似ていない独特の形状だ。

 

 

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メーターはシンプルなデジタル1眼。スイッチでオド/トリップを切り替える。

 

 

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シートはとても分厚いシングルで、このままだとタンデムはできない。

 

 

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特徴的な大型キャリア。ボディ同様のしっかりしたペイントが施され、実用車感はまったくない。

 

足つきは……良くはない。だが、これがいい?

 ここまで紹介した通り、ハンターカブは本格的なオフロードスタイルをシッカリ取り入れており、町中で見かけるスーパーカブとはぜんぜん違うモデルだ。このため、「まあ、なんだかんだ言って所詮カブでしょ」なんてなめてかかると面食らう(面食らった)。アンダーボーンフレームでシートの前が空いているので、またがるのは全然問題ないのだが、シートに座るとかなり高く、165cm/50kgの体格では両足のかかとを接地させるのはムリである! 実際、800mmというシート高はそこいらのロードスポーツより高い。片足を降ろせば着地はできるが、お気楽な原付という雰囲気はない。これは立派なオフロードマシンなのだ。

 ところが不思議なことに、立ちごけしそうな怖さは全くない。これは単純に車重がとても軽く、またエンジン位置によって重心も低く、ふらふらした不安定さを感じないためだろう。シートがとても分厚く、尻をシッカリキャッチしてくれるのも安心感につながっている。またポジションはムリな姿勢が一切ない、アップライトでとても楽な姿勢。足つきに慣れてしまった後は、なんの違和感もなくなった。

 走りだすと、トルクのあるエンジンが「ストトトトー」と小気味よく振動する。その音は意外にも大きく、ワイルドな雰囲気も多少感じるほど。とはいえ、幹線道路で他の車と並んだりするともう聞こえないので、その辺はやっぱり静粛性に優れたカブファミリーらしい。スピードはあまり乗らず、けしてキビキビ素早く走るという感じもないが、楽な姿勢と17インチの大きなホイールの恩恵で、安定感はしっかり感じることができた。

 

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モデルは165cm/50kg。サスは初期設定だと硬めであまり沈まず、足はカカトが浮いてしまった。

 

 

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800mmと高いシート高と、意外と広いシート幅で足が開いてしまった。

 

 

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片足を上げれば問題なくカカトまで着地。軽い車重でふらつきは一切なし。

 

小柄ライダーは工夫して乗るべし!

 意外と大きくてビックリしたCT125 ハンターカブ。カブのイメージで気軽に乗るとビックリしてしまうのは間違いない。私の身長ならば慣れれば普通に乗れると断言していいが、もう少し小柄な女性などではふらつきの心配もある。大き目のシングルシートに幅があり、足が開いてしまうのもちょっと怖いだろう。とはいえ、軽い車体と低い重心はそう簡単にバランスを崩させはしない。万が一立ちごけを喫しても、引き起こしも簡単だ。

 更に言えば、ハンターカブにはカスタムパーツがとても多いのもポイント。工夫次第で車高を下げることもできるし、サスペンションを柔らかくもできる。スタイルが気に入ったならば、チャレンジしてみて損はない魅力的なマシンだ!

CT125 ハンターカブ[2024]主要諸元

・全長×全幅×全高:1965×805×1085mm
・ホイールベース:1260mm
・シート高:800mm
・車重:118kg
・エンジン:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 123cc
・最高出力:9.1PS/6250rpm
・最大トルク:1.1kg-m/4750rpm
・燃料タンク容量:5.3L
・変速機:4段リターン(停止時はロータリー)
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=80/90-17M/C 44P、R=80/90-17M/C 50P
・価格:44万円

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/396098/

カブだと思ってなめてかかると痛い目見るぞ!? CT125ハンターカブ【165cmで足つきチェック】【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=396098

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