TOYOTA GAZOO Racingが新たに開発した「サーキットモード」。その搭載車両である「GRヤリス」と「レクサス LBX モリゾウ RR」の試乗会が8月4日に「モビリティリゾートもてぎ 南コース」にて開催された。今回、20歳のアルバイターである筆者が試乗会に参加させて頂けたので、実際に乗車して感じたことを素人ながら比較してみた!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:小林岳夫
■なんじゃこれ!?!? 「サーキットモード」が楽しすぎる件
まずは「サーキットモード」と「ノーマルモード」を比較する。とその前に「サーキットモード」について軽く触れていく。
「サーキットモード」はクルマのポテンシャルを引き出す、といった使命の基に作られたシステムだ。スマートフォンの専用アプリを利用し、アプリ内GPSによって特定のサーキットにいると判断された際に使用可能となる。
主な機能としては、「アンチラグ」「スピードリミッター」「クーリングファン」「シフトタイミングインジケーター」だ。詳細について、今回は割愛させていただく。
早速モードの比較をしていくのだが、一番違いを感じたのはコーナーを曲がり切った瞬間の立ち上がりだ。
「サーキットモード」にはターボラグを軽減するための「アンチラグ」が搭載されており、初めに「サーキットモード」で走行、次に「ノーマルモード」で走行してみるとその差は歴然だ。
その名の通り立ち上がる直前からアクセルを開けていくと、しっかりターボが効いてストレス無くコーナーを抜けれる。
また面白いのがこの「アンチラグ」は、三菱の「ミスファイヤリングシステム」のような大きな音がならないのだ。
これは新開発された過給圧維持制御や構造の細かな違いが関与している。「音が鳴った方が走ってる感あるよ!!」という方もいるだろうが、筆者的にはこれくらいが丁度良いと感じた。
しかし「ノーマルモード」にはこれが無いため、「サーキットモード」の後だと若干の怠さを感じてしまう。これは「アンチラグ」様様である。
更に凄いのはこの「アンチラグ」には強/中/弱、と効き具合が調整できる。
これにより運転フィールやエンブレの効き具合や変化してくるため、この点は個人の感覚やコースレイアウトによって調整していくのが楽しみ方の最適解であると個人的には思う。
また、これは「レクサスLBX モリゾウ RR」にだけ感じたのだが、ストレートの際のギアが切り替わった直後の加速感が、表現が正しいかどうか分からないが「ツキ」が物足りなくなる感覚がした。ここは車重等が関与しているのかもしれない。
■双子のような2台。だが実際は…
次に「GRヤリス」と「レクサス LBX モリゾウ RR」の2台そのものを比較してみる。搭載しているエンジンはどちらも「G16E-GTS」と同じだが、乗ってみるとエンジンが一緒なだけで全く別のクルマだと認識させられる。
というのもやはり「レクサス」というメーカーなだけあり、「レクサス LBX モリゾウRR」はその乗り味にどこかラグジュアリーさを感じられる。
感覚的には、スピードは出ているにも関わらず走りに落ち着きがある、”しっとり”としているのだ。ハンドリングも車重にしては非常に軽く、個人的には「GRヤリス」より軽く感じた。
しかし逆に軽すぎるが故にか、個人的には少しタイヤからのインフォメーションをキャッチしにくい印象をもった(こればかりは個人の好みにもよるとは思う)。
また仮にクルマの持つポテンシャルの限界まで攻めたとしよう。その限界値自体は「GRヤリス」より低いかもしれないが、超えたとしてもどこか安心感がありそうな、そんな感覚を抱いた。
対して「GRヤリス」はまさしくスポーツ感が満載で、かとにかく走っていて楽しい。あぁ今スピードを出しているな、というのがしっかりと味わえる。
さらに車重の軽さや4WDというのも相まって動きがかなりクイックで、丁寧なハンドリングとフットワークを意識して行うだけで簡単に好タイムを残せそうだ。
だがこちらは仮にクルマの持つポテンシャルの限界まで攻めた際に、その限界値自体は高いが超えてしまうと一気にアウト、という様な印象だ。
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