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「シフトダウン」機能を搭載したヤマハNMAX155。オールラウンドな扱いやすさはMAXシリーズでベスト!

配信元:WEBIKE
「シフトダウン」機能を搭載したヤマハNMAX155。オールラウンドな扱いやすさはMAXシリーズでベスト!

 2025年2月に初めてビッグチェンジを行なったヤマハ「NMAX155」。ヤマハのスポーツスクーター「MAXシリーズ」らしいデザインを受け継ぎ、シフトダウン機能を持つ電子制御CVT「YECVT」、二面構成ディスプレイなど独自の機構を搭載し、スポーツ性能を向上している。2026年モデルは全3色のニューカラーで登場、今回はその中のブルーを試乗インプレッション。

文:小川浩康 写真:コイズミユウコ

 
 
 

意外!? NMAXシリーズとして「ブルー」は国内初採用



旧モデルよりも、前後プロポーションを中心部に凝縮した新デザインとなっているNMAX155。画像のブルーのほか、シルバー、マットダークグレーの3色を新採用した。



後方から前方へ流れるようなブーメラン形状のサイドカバーが、MAXシリーズ共通の力強いイメージを表している。

 取りまわしやすい車体サイズとリラックスしたライディングポジションを両立した125ccスクーターとして、2016年に国内モデル初登場となったヤマハ「NMAX」。その車体サイズはそのままに、高速道路走行にも対応し排気量を155ccに拡大したのが「NMAX155」だ。

 2017年に国内モデルが初登場し、2022年に「ブルーコア」エンジンを新排出ガス規制に適合。静粛なエンジン始動を実現する「スマートモータージェネレーター」、低燃費に貢献するアイドリングストップ機能も搭載。フレームは新設計となり、前後サスペンションのセッティングも変更し、スマートフォンとの連携機能など装備を充実。MAXシリーズの特徴である「ブーメランイメージ」のサイドパネルを採用した新スタイリングとなった。

 そして2025年モデルで初のビッグチェンジ。燃費とスポーティさを兼ね備えるブルーコアエンジンは、クランクケース、クランク軸、オイルポンプなどを新作。カムチェーンテンショナーはねじりばね式から油圧式に変更してフリクションロスを低減し、ラジエターとラジエターファンも変更し、冷却効率が向上している。さらに「走行モード切り替え機能」を初採用し、市街地でのスムーズな走行に適した「Tモード」と、ワインディングでレスポンスのいい走行を楽しめる「Sモード」の2つのモードを選択できるようになった。

 さらに、「SHIFTボタン」を操作することで最大3段階までのシフトダウンが可能となり、長い下り坂でエンジンブレーキを利用できたり、コーナーの脱出や追い越しなどでシャープな加速を楽しめるようになった。こうしたライダーの操作に合わせてCVTの減速比を電子制御で調整する「YECVT」の採用に合わせて、前後サスペンションの減衰特性を調整し、フルボトム近辺の乗り心地が改善されている。

ディスプレイはLCDとTFTの上下2面構成。TFTディスプレイには、アプリ「Garmin StreetCross 」をインストールしたスマートフォンと接続するとナビゲーション画面としても使用できるなど、日常での利便性も大きく向上している。2026年モデルで主要諸元や装備に変更はないが、3色のニューカラーを採用。意外にも、ヤマハらしさを象徴するブルー(ディープパープリッシュブルーメタリックC)は国内NMAXシリーズで初採用となった。



LEDヘッドランプは上下2段式。「N」と鏡文字にした「N」を合わせたモチーフでLEDポジションランプとLEDウインカーを配置している。



斜め上から見ると「M」になるようにデザインされたLEDテールランプ。ハザード機能も搭載。視認性もいい。



速度、積算距離、燃料などはLCDディスプレイで表示。時計、タコメーター、エンジンモード、シフトダウンなどはTFTディスプレイに表示。



専用アプリ「Y-Connect」と連携すると、着信やメール受信などをTFTディスプレイに表示。スマホ側では走行履歴の管理などができる。



アプリ「Garmin StreetCross」と連携すると、TFTディスプレイをナビゲーション画面として使用できる。目視しやすく、走行時の利便性を大きく向上する。



前後長に余裕があり、着座位置の自由度が高いシート。表皮には滑り止め加工とステッチが施されている。



容量約23Lのシート下収納。今回使用したフルフェイスヘルメットが収納でき、さらにレインウエアなども入る余裕がある。



右側のリッド付きポケットは最大耐荷重0.3kg、左側ポケットは最大耐荷重1.5kgでUSB Type-Cソケットを装備。燃料タンク容量は7.1L。ハンドル、シート、給油口リッドのロックはスマートキーで解除できる。



ラジエター、ラジエターファンを変更し、冷却効率が向上。エンジン内部の改良でフリクションロスが低減し、低燃費を実現している。

 
 
 

NMAX155の足着き性をチェック



ライダーの身長は172cm、シート高は770mmで、足裏をしっかり着ける。足を置けるフロア部に余裕があり、ライディングポジションの自由度が高い。



両足を着こうとすると、片方のカカトが少し浮いた状態になった。しかし、低重心で車体が安定しているので、足着き性に不安はない。



ライダーの身長は156cm。片足つま先立ちとなるが、「好みのライディングポジションを取りやすいので不安は感じない」とのこと。



「両足つま先立ちですが、車重が重くないので安定感はあります。フロア部の幅が広く、少し足の着きにくさは感じました」

 
 

「シフトダウン」機能が、MT車のようなスポーティな走りを実現



コーナー進入時のエンジンブレーキ、コーナー立ち上がりで俊敏な加速をするためのシフトダウンなど、「YECVT」が、無段変速のCVTでありながら、MT車のシフト操作フィーリングを実現。NMAX155の走りを、よりスポーティに楽しませてくれる機構だ。

 NMAX155は125ccのNMAXをベースに開発され、車体サイズは同一となっている。装備面の違いから車重は3kg増の135kgとなっているが、最高出力12→15PS、最大トルク1.1→1.4kgf・mに増強され、原二クラスの軽快な取りまわしと軽二輪クラスのスムーズな加速を両立している。そしてNMAX155の走りをさらにスポーティに楽しませてくれるのが「シフトダウン」機能だ。

 ハンドル左側に装備された「SHIFTボタン」を押すと、スロットルの角速度と開度、車速、エンジン回転数などの情報を基に、走行状況に最適なCVT減速比をリアルタイムで演算。モーターが作動してCVTの位置を制御することで、エンジン回転数を上昇させる。さらに追加でSHIFTボタンを押すと、最大3段階までシフトダウンできる。下り坂でのエンジンブレーキを効果的に使えたり、追い越しでスムーズな加速力を発揮できるようになり、CVTながらMT車でシフトダウンしたような状態を作ることができるのだ。また、シフトダウン中に走行モードを切り替えたり、巡航状態を継続したり、スロットルを一定量閉じたり、さらに低速に減速したりすると、シフトダウンがキャンセルされて直前の走行モードに戻る。



走行中に「SHIFT」と書いてあるボタンを押すと、MT車でシフトダウンしたようにエンジン回転数が上昇する。スイッチボックス上部奥に「MODE切り替えスイッチ」。操作するごとに「Sモード」と「Tモード」が切り替わる。



画像は「SHIFT」ボタンを押し、エンジンブレーキを利用している状況。最大となる3段階シフトダウンしている状況がTFTディスプレイに表示されている。



エンジン回転数が引き上げられ、レスポンスもシャープになる「Sモード」。ワインディングでスポーティな走りを楽しめる。燃費を考慮して、市街地でスムーズな走りとなる「Tモード」。2つのモードに切り替えられる。



CVT位置の制御、走行モード切り替え、トラクションコントロールなど、電子制御で走りのスポーティ濃度を高めている「YECVT」。

 「Tモード」「Sモード」ともにアイドリングは1500~1600rpmで、クラッチミートは2600rpm辺り。トルクは3000rpmで立ち上がり、4000rpmで実用的な粘り強さを発揮する。「Sモード」は「VVA(可変カム)」が作動する6000rpmまでクイックに回転上昇する。走行中も4000~6000rpmのパワーバンドをキープし、スロットル操作に対するレスポンスもダイレクトになりキビキビしたマシン挙動でスポーティな走りとなる。

 一方「Tモード」の走行中は4000~5000rpmをキープする感じで、スロットル操作に対するレスポンスもマイルドになる。加速もマイルドになるのでマシン挙動も穏やかになり、スムーズな乗り味となる。

 70km/hで走行中のエンジン回転数は「Tモード」が5000rpm、「Sモード」が6000rpmで「Sモード」が1000rpmほど高くなる。低中速域では回転上昇の差が加速性の違いとして、高速域では回転数の差がレスポンスやエンジンブレーキの違いとなる。モードごとに乗り味が大きく変わり、ライダーの好みや交通状況などに合わせて、乗りやすさを選択できるのがNMAX155の特徴になっている。

利便性とスポーツ性のバランスはMAXシリーズ随一



コンパクトな車体と余裕あるトルクで、市街地での取りまわしやすさと軽快な走りを両立しているNMAX155。車体剛性も高く、ツーリングで疲れにくい乗り心地も兼ね備えている。

 前後サスペンションは衝撃吸収性がよく、状態のいい舗装路ではゆったりしたストロークも感じられ、乗り心地は良好だ。コンパクトで軽量な車体は狭い路地でも取りまわしやすいが、少し深めのワダチができているような道路でも車体が振られにくく、車体剛性の高さも感じられる。ハンドリングが軽すぎず、しっとりした手応えがあるのも車体の安定性として感じられる。

 「Tモード」にすれば必要充分な加速力を発揮しつつ、マシン挙動はマイルドになってゆったりとした乗り心地を味わえる。この時に両足をフロア前部に乗せればリラックスしたライディングポジションとなり、ツーリングで快適なクルージングができる。その一方で通常のフロア下部に足を奥と、センタートンネル部をくるぶしで自然にグリップすることができ、車体との一体感を高めることができる。「Sモード」の挙動変化にも対応しやすくなり、シフトダウン機能を使ったスポーティな走りもコントロールしやすい。

 原二クラスの軽量コンパクトで取りまわしやすい車体は収納力もあり、ブルーコアエンジンのトルクには余裕があり、市街地ではコミューターとして高い利便性を発揮する。さらに、モード切り替えとシフトダウン機能がMT車のようなレスポンスを提供し、スポーツスクーターとしての走りも楽しめる。155ccの排気量で高速道路走行にも対応し、座り心地のいいシートと乗り心地のいいサスペンションもあって、ツーリングも快適に行なえる。NMAX155は利便性とスポーツ性のバランスがよく、幅広いライダー層がオールラウンドで扱いやすく感じられるのは、MAXシリーズで随一と言える。

 センタートンネルがあることで、乗降性はフラットフロアのスクーターに一歩譲るが、そのセンタートンネルがあることで車体をホールドでき、個人的にはマシンコントロールする楽しさも感じられた。NMAX155は移動の手段としてだけではなく、二輪に乗る楽しさを感じられる相棒としてもおすすめの1台だ。



オイルロック機能を追加し、ソフト方向にセッティング変更されたフロントサスペンション。衝撃吸収性も向上している。



2023年モデルでストロークを5mm延長したリヤサスペンション。タンデムでもフルボトム近辺の乗り心地が向上。



リラックスしたポジション、快適な乗り心地もあってツーリングも楽しめる。1台でオールマイティに楽しめる。

NMAX155主要諸元

・全長×全幅×全高:1935×740×1200mm
・ホイールベース:1340mm
・シート高:770mm
・車重:135kg
・エンジン:水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒155cc
・最高出力:15PS/8000rpm
・最大トルク:1.4kgf・m/6500rpm
・燃料タンク容量:7.1L
・変速機:Vベルト式無段変速
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/70-13、R=130/70-13
・価格:45万9800円

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/554252/

「シフトダウン」機能を搭載したヤマハNMAX155。オールラウンドな扱いやすさはMAXシリーズでベスト!【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/554252/554289/

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