【デイトナ DN-004LT インプレ】システムタイプで2万円台達成! 機能性&デザイン性はDNシリーズ最強

【デイトナ DN-004LT インプレ】システムタイプで2万円台達成! 機能性&デザイン性はDNシリーズ最強

 デイトナから発売された5種のヘルメット「DN」シリーズ。同社初のオリジナルヘルメットということと、非常にリーズナブルな点が大きな話題を呼んだことは記憶に新しい。そこでこの「DN」シリーズを実際に使い、ウェビックスタッフが5種類全てのレビューを行っていく! 4回目となる今回は“フリップアップモデル”としてラインナップされる「DN-004LT」をレビューしていこう。

文/瀧村 和也

 
 
 

インナーバイザーや優れたベンチレーションシステムを備えるエントリー向けフリップアップモデル!

 

ウェビックプラス瀧村がデイトナ新ヘルメット5種類を紹介していく!

 

 これまでスポーティタイプの「DN-001RS」、ハイスペックモデルの「DN-002CP」、そしてベーシックモデルの「DN-003NM」と順々に紹介してきた。いずれも全く異なる特徴を持つヘルメットだったが、通常のフルフェイスタイプという“枠”に納まるモデルだった。

 しかし今回紹介する「DN-004LT」はDNシリーズ唯一の“フリップアップモデル”であり、またシリーズ中で最も多機能なシステムヘルメットである。

 「フリップアップモデル」や「システムヘルメット」という単語に馴染の無いライダーもいるかもしれないので簡単に説明すると、ヘルメット“1つ”でフルフェイスタイプとジェットタイプを兼ねるモデルのこと。普段はフルフェイスのようにシェルが頭部全体を覆っているものの、アゴ部分が上部へと可動することで瞬時にジェットタイプへと変形する点が特徴である。

 だがその分値段も高くなる傾向にあり、実際「004」はDNシリーズ中で最も高い。「004」以外のシリーズは軒並み2万円前半をキープしているが、同ヘルメットのみ税込2万8600円と2万円台後半なのだ。

 とはいえこの価格はシステムヘルメットの中では“破格”とも言える設定で、ここにデイトナのコストパフォーマンスへの情熱を感じることができる。なんといってもただ“可動する”というだけではなく、インナーバイザーやスピーカーホールといった現代のトレンドにマッチした快適性能が盛り込まれているからだ。

 そんなデイトナの努力の結晶とも言える「004」を実際に使用してみたので、感想を述べていきたい。

 

大型のインナーバイザーで眩しさから目を守る。形状もサングラスのようでカッコいいぞ!

 

 

フリップアップすることで一気にジェットタイプへと早変わり。インナーバイザーもそのままにしておける

 

アゴ部分が非常に大きく、横から見るとオフロードヘルメットのような外観が特徴

 

後頭部はシンプルだが上部と下部にそれぞれインテークが確認できる。インナーバイザー用のレバーも大きくて使いやすい

 

頭部のエアインテークはDNシリーズで唯一3段階の調節が可能。その日の気候や気温によって細かい調整ができる

 

口元のエアインテークは上下にスライドさせて開閉する。見た目よりも空気流入量が多く快適だ

 

巨大なインナーインテークが配されており、ヘルメット内の空気循環率を底上げしている

 

後頭部のエアベンチレーションも大きく、前から後ろ側への通気性は抜群だ

 

 
 
 

まるでオフロードヘルメットのような解放感! ちょっと重いのも気にならない快適性

 まずはフルフェイスの状態で装着してみて1番に感じたのは“口元の解放感”。アゴ部分をかなり広めに作っているようで、息苦しさや閉塞感は全く感じない。実際に横から見てみても一目瞭然だが、まるでオフロードヘルメットのようにアゴ部分が前に出ていることがわかる。

 実際に走行すると顕著に感じることができ、かなりの走行風が口元を循環していく。とはいえチンカーテンが装着されているので巻き込み風が多いというわけではなく、ほとんどが口元の大型インテークからの流入だろう。

 正直口元からの走行風がヘルメット内部全体に行きわたっている感覚なので、頭部などからの走行風はあまり意識できない。しかし内部環境が快適なのは間違いなく、夏場でも非常に涼しいだろうことは想像できた。

 インナーバイザーはヘルメット左側面のレバーを操作して開閉可能。こちらの操作感もスムーズで、力を入れずとも素直に“シュッ”とバイザーが出し入れできる。ストレスは全く感じない。

 

レバーをスライドさせることでインナーバイザーを開閉する。厚手のグローブでも操作しやすい

 

 気になったのはインナーバイザー収納後、バイザーの一部分だけ半端に視界に残ってしまうこと。妨げになるとまではいかないが、ちらちらと視界の端にバイザーの一部が見えるのは少し気になってしまうかも。

 

視界の妨げにはならないが、インナーバイザーの一部が視界をチラついてしまう

 

 ヘルメットの重量だが、やはりシステムタイプというだけあってシリーズ中では最も重く感じる。フルフェイスモードの際はさして気にならないものの、長距離のツーリングでは多少首が痛くなってくるほどの重みだ。

 そしてもちろんフリップアップさせてジェットモードでも試してみた。感想としては正直バランスが良いとは言えず、どうしても前頭部に移動したアゴ部分の重みを感じてしまう。

 またこれはシステムヘルメット独自の残念ポイントかもしれないが、フリップアップした勢いでヘルメット本体も動いてしまうのだ。これはジェットからフルフェイスに戻す際も同様で、最悪の場合ヘルメットが動きすぎて視界が遮られるという危険もある。

 今回はLサイズと自分の頭のサイズより少し大きめのものを使用したが、少しタイトめなサイズ感で選ぶことをおすすめしたい。

 と、まあ気になる点もいくつか散見された「004」だが、総合してもやはりこの低価格帯でこの性能の高さは驚愕に値する。また個人的にデザインが非常に好みなので、「DNシリーズでどれかひとつを選べ」と言われれば間違いなくこの「004」を選ぶだろう。

 「システムヘルメットに興味はあるけど、値段が高くてなかなか手が出せない・・・」というライダーへ、ぜひ最初のシステムヘルメットとしておすすめだ。

フリップアップはチン部分の赤いレバーを引き起こし、そのまま上に上げればOK

 

完璧に上がると「カチッ」とアゴ部分が上部に固定される

 

ライナーには深いスリッドが刻まれていた。通気性の高さに寄与しているようだ

 

深めのスピーカーホールを配置し、肉厚なスピーカーでも耳が痛くならないように配慮

 

 

内装も取り外し可能なので手洗い可能。清潔に保つことができる

 

 

機能美を感じさせるクールなデザインだ!

 

 
 

DN-004LT 評価

おすすめ度

評価:★★★★★


良かった点

・秀逸なデザイン
・スピーカーホールやチンカーテン、インナーバイザーといった親切設計多数
・多機能でリーズナブル
・空気循環率の高さによる快適性
・必要十分な静粛性

気になった点

・インナーバイザーが完璧に収納できない
・フリップアップ後は重く感じる
・フリップするとヘルメット自体が動いてしまう

DN-004LT 詳細

■価格:税込2万8600円
■カラー:マットブラック・ホワイト
■サイズ:S/M/L/XL
■高強度帽体 ABS+PC
■SG規格

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/parts-gears/438284/

【デイトナ DN-004LT インプレ】システムタイプで2万円台達成! 機能性&デザイン性はDNシリーズ最強【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=438284&slide=1

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