スペインのバルセロナに本拠地を置く「LS2ヘルメット」が、「JAPAN FIT MODEL」をラインナップ。JAPAN FITは日本人のためにフィット感を追求したモデルで、この「ADVANT-X F」もJAPAN FITを採用したシステムヘルメットだ。
人気のシステムヘルメットがフィット感を向上
ヨーロッパやアジアで高い評価を得た後、世界戦略ブランドとして2007年にスタートした「LS2ヘルメット」は、年間250万個と世界トップレベルの生産数を実現している。しかし、世界共通仕様で開発されていて、日本人よりも欧米人の頭の形にフィットしやすくなっている。
そこで、ライナー(衝撃吸収材)と内装(頬パッド厚)を修正し、日本人ライダーの頭にフィットするように開発されたのが「JAPAN FIT MODEL」だ。今回紹介する「ADVANT-X F」は、JAPAN FITを採用したシステムヘルメットで、チンバーが180度フリップアップするのが特徴となっている。
密閉性が高く、静粛性も良好
いつも着用しているサイズに合わせて、ADVANT-X FもMサイズを選択。ADVANT-X Fの一体型チークパッドにはカバーが装着されていて、頭入れはややタイトに感じるが、素材自体は柔らかくてすんなりと着用できた。
ADVANT-X Fはチンバーをフリップアップできるシステムヘルメットだが、新たに採用したJAPAN FITのライナーは頭頂部とのフィット感がよく、頬パッドもしっかりしたサポート性を発揮しているのが分かる。チークパッドのカバーに加えてチンカーテンも標準装備していることもあり、走行風の巻き込みを効果的にシャットアウトしつつ、静粛性向上にも貢献している。シールドと帽体の組み付け精度も高く、フリップアップ機構を装備しながら、ヘルメット全体で高い密閉性を実現し、不快な風切り音を感じない被り心地となっている。
口元と前頭部にはシャッター付きエアインテークが設けられ、後頭部にシャッター付きエアアウトレットが設置されている。エアインテークからの走行風の流入は30km/hくらいから感じられ、とくに頭頂部は空気の流れをはっきり体感できる。口元の空気の流れは体感しづらかったが、シールドの曇りを瞬時に解消したので、ベンチレーションは高いと言える。気になったのはエアアウトレットの開閉レバーが小さく、ヘルメットを着用した状態で操作しにくかったこと。作動性はスムーズだが、ヘルメット着用時の操作には慣れが必要だろう。
多彩な機能がツーリングをより快適にする
チンバーの操作性はスムーズで、180°フリップアップするとヘルメットを着用したままでも水分補給しやすく、ツーリング中の休憩時などで利便性を感じられるだろう。
さらに94%UVカットのインナーバイザーも装備し、レバーを操作すれば強い日差しの下でも瞬時にクリアな視界を確保できる。また、シールド自体も94%UVカット機能を持ち、耐摩耗性を高めつつ視界の歪みを最大限防止し、明瞭な視界を実現している。こうした機能を装備していることもあって、Mサイズ実測値は1836gとなっている。だが、ヘルメット全体の重量配分をしっかり考慮しているのだろう、装着感は実重量よりも軽く感じられた。
この軽い被り心地に貢献しているのが、LS2独自の高性能グラスファイバー素材「HFPC(High Performance Fiberglass Composite)」だ。HFPCは軽量素材ながら高い耐久性と衝撃吸収性を兼ね備え、各国の安全基準よりも厳しいLS2独自の基準値をクリア。システムヘルメットながら軽い被り心地を実現し、高い安全性も両立している
ADVANT-X Fはフリップアップ、インナーバイザー、ベンチレーションといった装備がライディング中の利便性と快適性を高めている。とくに静粛性にすぐれた被り心地はロングツーリングでライダーの疲労を軽減してくれるだろう。JAPAN FITでフィット感も大幅に改善され、安全性も高く、完成度の高いシステムヘルメットになっている。
ADVANT-X F詳細
●価格:6万4900円(ソリッドモデル)、6万8200円(グラフィックモデル)
●カラー:マットブラック、マットチタニウム、ホワイト、チタニウム、ブラックチタニウムブルー、ブラックホワイトレッド
●サイズ:M、L、XL、XXL
●規格:SG/PSC
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/parts-gears/440690/
【LS2 ADVANT-X Fインプレ】日本人の頭にフィットする多機能システムヘルメット!【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=440690&slide=2
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