トム・クルーズがホンダで宙を舞う……練習は1万回超!! 『ミッション:インポッシブル』最新作はバイク好きにもアツい

本番はCRF250Rだが、CRF450Rも使われていた!

ホンダCRF250L。ジャンプの撮影では2018~2020年型が使用された(写真は2018年型 当時価格83万1600円)。レーサーだけに車重は108kgと超軽量。2022年型で現行型にフルチェンジされた
ホンダCRF250L。ジャンプの撮影では2018~2020年型が使用された(写真は2018年型 当時価格83万1600円)。レーサーだけに車重は108kgと超軽量。2022年型で現行型にフルチェンジされた

 もちろんバイクファンとしては車種が気になるところ。予告映像や広報写真から確認すると、ジャンプシーンはホンダのCRF250R、その前の山岳地帯を疾走する場面ではCRF450Rが使用されていた。なおメイキング映像における練習ではこの2台が使われている。

 年式は、アルミ製ペリメーターフレームの形状からCRF450Rは2017~2020年型、CRF250Rは2018~2020年型と思われる。これは撮影年が2020年だったことからも確実だろう。

 ともにマフラーは左右2本出しのチタン製フルエキゾーストに換装。外装もカーボン製にモディファイされている。なお公式資料によると、ジャンプシーンのCRF250Lは300ccにまで排気量アップされているという。

 この2台は競技用のモトクロスレーサー。勝利を目的に開発され、アルミフレームに水冷単気筒を搭載する。CRF450Rはホンダのモトクロス競技専用車としては最高峰。2019~2020年のモトクロス世界選手権MXGPクラスでは、このマシンでティム・ガイザーが年間タイトルを連覇している。

 CRF250Rは、2018年型からエンジンをSOHC→DOHCに変更するなどのフルチェンジを行い、全日本モトクロス選手権を中心に常勝を飾っている。

なんと公道走行可能なバージョンも存在した!

ロードゴーイングレーサーのホンダCRF450L。エンジンはCRF450Rをベースに各部を仕様変更し、1段ギアの多い6速ミッションとしている。燃料タンクは専用のチタン製だ。当時価格129万6000円
ロードゴーイングレーサーのホンダCRF450L。エンジンはCRF450Rをベースに各部を仕様変更し、1段ギアの多い6速ミッションとしている。燃料タンクは専用のチタン製だ。当時価格129万6000円

 2台とも公道走行は不可だが、CRF450Rの公道走行レプリカ「CRF450L」が2018年9月に登場して世間を驚かせた。CRF450Rと70%ものパーツを共有しつつ各規制に対応し、保安部品を装着した仕上がりだったからだ。

 水冷4ストSOHC4バルブ単気筒は、日本仕様でわずか24ps(海外仕様は約40ps)。しかし車重が圧倒的に軽く、CRF450Rの112kgから+9kgの131kgに留めている。

 国内仕様は2019年型のみ1年限りで生産で終了。現在、新車では購入できないが、中古車は稀に流通している。Webikeによると中古車は2台あり、本体価格は129.8万円と178万円。高めの相場を形成している。

 またCRF250Rに公道バージョンは存在しないが、フォルムなどを踏襲した公道走行OKのデュアルパーパス「CRF250L」がラインナップされている。

G310GSも登場! 華麗なチェイスシーンを披露

またもトム様自らがライディングする白バイ仕様のG310GS。ローマ警察のカラーとサイドケースでカスタムされている ©2023 PARAMOUNT PICTURES.
またもトム様自らがライディングする白バイ仕様のG310GS。ローマ警察のカラーとサイドケースでカスタムされている ©2023 PARAMOUNT PICTURES.

 劇中ではBMWのG310GSも登場し、ローマの古い街並みと石畳を舞台にアクションを繰り広げる。

 イーサンが白バイ仕様のG310GSを拝借し、パトカーを盗んだヒロインのグレースを演じるヘイリー・アトウェルをチェイス。銃撃戦を経て、二人は一緒に手錠を掛けられながらBMW M5コンペティションで脱出し、黄色のフィアット500を一緒に運転する。

 ここでもトム様は自らアクションを担当。石畳で思うようにドリフトできず苦労したというが、まさに驚異的だ。

次ページは : 究極のミッションが描かれる。そして続編でより危険なスタントが!

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