400ccで約180PS発揮を狙うトリックスターの「ZX-4RRターボ」!実車を確認

400ccで約180PS発揮を狙うトリックスターの「ZX-4RRターボ」!実車を確認

 レーシングマフラーの開発でおなじみ「TRICK STAR」が、カワサキ・ZX-4RRの排気量はそのまま、最高速度300km/hを目指すというチャレンジに挑戦しているのは既報の通り。このチャレンジのための「ZX-4RR ターボ」の実機が、先日開催された名古屋モーターサイクルショー会場にて展示されていた。前代未聞のプロジェクトへ挑むマシンをじっくりチェックしてみたい。

 

2023年7月に始動した新プロジェクト「ZX-4RR turbo project」

 TRICK STARは2015年から、カワサキのスポーツモデルをベースにした最高速アタックを行ってきた。2015年には「H2R」で385km/h(実速352km/h)に到達、2020年には「ZX-25R」にターボを装着してメーター読み259km/h(実測250km/h)をマーク。いずれもマシンの限界を超えたチャレンジといえるが、さらに発表された新たな挑戦は、「ZX-4RR」にターボを装着して300km/h超えを目指すというものだ。「ZX-4RR turbo project」と銘打たれた今回のチャレンジは、2023年7月のZX-4RR発売と同時にスタート。そして試作1号機が今年3月完成、愛知県のスパ西浦モーターパークでシェイクダウンを開始した。

 

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ZX-4RRターボ[TRICK STAR]名古屋MCショーにて展示された試作1号機。ZX-25Rターボではブラックだったボディだが、オリジナルのホワイトにペイントされていた。

 

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一見スタンダードと変わらないボディだが、サイドカウルには「TURBO」の文字が。

 

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いまだ試作1号機ということで、段階的に300kmへのチャレンジを進めるものと思われる。

 

 
 
 

加圧時は約180PS発揮を狙う!? STDから2倍以上のパワーが目標

 今回展示されているのは、そんな完成したばかりの試作1号機。タービンは自動車用の大、中、小のうち、中を使う仕様で、現状は後輪出力80PSを計測。これはスタンダードのZX-4RRのラムエア加圧時の出力と同じ。このままでは300km/hを発揮するのは不可能だが、のちにはブースト圧を上げ、最終的に1.0khpを目指している。ブースト圧は0.1khpで約10PSのパワーアップを見込めるというから、なんと目標は約180PS! スタンダードの2倍以上の出力を絞り出そうというのだ。

 前回のZX-25Rターボのチャレンジにおいては、2021年7月のスタートから、クラッチ滑りやエンジンブローといったトラブルを乗り越えつつ、250km/hの記録達成まで1年半の歳月がかかっている。そのノウハウを活かしつつ、ZX-4RRターボにも現段階から更なる改良が続く見込みだ。新たな伝説に向けて挑戦は続く。

 

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もちろん注目したいのはエンジン。エキゾーストパイプの中間にタービンが割り込まれ、スタンダードとは全く違う取り回しだ。

 

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タービン左側には新気吸入のためのエアクリーナーが見える。これらの増設のため、アンダーカウルは撤去されている。

 

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サイレンサーにはTRICK STAR製「IKAZUCHI」レーシングダウンタイプが取り付けられていた。こちらも今後改良が進むだろう。

 

 

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コクピットにはブーストメーターと、サブコン「ラピッドバイク」モニタが取り付けられている。

 

 

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このマシンのテストライダーを務める山本 剛大氏。2015年のアジアロードレース選手権AP250において、Ninja250で優勝の経験を持つ。

 

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