「e-Palette」がついに本格始動だって? コイツぁ見逃せないゼ……とさっそく名古屋で乗ってみた!!

■運行はジェイアール東海バス!

東名高速線ではおなじみのJR東海バス
東名高速線ではおなじみのJR東海バス

 名駅エリアを走行するe-Paletteは堀川沿いを走ると若宮大通を東に走行する。ここも片側4車線という幅広い道路で平日でも多くの車が走行しているが、そんな中も軽快に走行していく。乗車して少し時間が経つと雰囲気にも慣れてくるのか車窓からの紅葉を楽しむこともできた。

表面積が小さいのでわかりにくいがよく見ればJRバス塗色であることはマニアなら一目瞭然?
表面積が小さいのでわかりにくいがよく見ればJRバス塗色であることはマニアなら一目瞭然?
乗用車と比較しても高さ方向以外はそれほど変わらない
乗用車と比較しても高さ方向以外はそれほど変わらない

 名古屋駅を出て約30分、ほぼ定刻で終点の「STATION Ai」に到着した。降車すると次の出発まで時間があるのでつかの間の休憩となった。駐車スペースはe-Palette専用となっているのだろうか、隣には充電設備があった。

2ナンバーなので立席を含めて定員は11名以上で中型二種以上が必要
2ナンバーなので立席を含めて定員は11名以上で中型二種以上が必要

 改めてになるが、「e-Palette」の運行は愛知県が主体となっている。2018年10月「Aichi-Startup戦略」を策定し、スタートアップを起爆剤としたイノベーションの創出取組の一環としてこの11月10日から2026年3月31日まで定期運行が行われている。平日のみの運行で1日6往復、定員は7名だ。

前面方向幕はスペースの都合上か前照灯間に設置する高速車方式?
前面方向幕はスペースの都合上か前照灯間に設置する高速車方式?

 乗車は無料だが事前に専用サイトからの予約が必要だ。またSTATION Aiを利用することが条件になっている。しかし施設内には飲食店もあるので、その利用でもOKのようだ。そして運行はJR東海バスが行っているため、JR東海バス乗務員が受付や運行業務を行っている。

方向幕は上部に設置
方向幕は上部に設置

 e-Paletteの車体には愛知県の文字もあるが、JR東海バスが運行を行っているためカラーリングもそれっぽく青のラインが入り、後部には「JR東海バス」の文字とともに、つばめマークが描かれていてデザインに引き締まりを感じる。

■STATION Aiとは?

STATION Ai
STATION Ai

 「STATION Ai」は先述した愛知県の「Aichi-Startup戦略」における「愛知県スタートアップ支援拠点整備等事業」に伴うもので、スタートアップを創出・育成する環境の整備・サポートする施設として2024年10月1日に開業した。場所は鶴舞公園の南にあたる場所で、日本最大規模のオープンイノベーション拠点だという。

ハイエースコミューターを導入している路線であればこちらの方が使い勝手は良いか?
ハイエースコミューターを導入している路線であればこちらの方が使い勝手は良いか?

 関係者が利用できる「会員専用ゾーン」と誰でも利用できる「一般開放ゾーン」で構成されている。1階にはコンビニや飲食店があり上層階には宿泊施設もあるという。

 名古屋駅行きのe-Paletteまで時間があったので隣の鶴舞公園も少し散策した。鶴舞公園は1909年(明治42年)11月19日に名古屋市が設置した最初の公園で、洋風庭園と日本庭園を合わせもつ和洋折衷の公園である。4月になるとさくら名所100選に選ばれた750本の桜が咲き誇り、多くの市民が花見に訪れる憩いの場所となっている。

前方のスペースでは立席人員も知れているができるのとできないのとでは大違い?
前方のスペースでは立席人員も知れているができるのとできないのとでは大違い?

 また名古屋市公会堂、図書館、グラウンドなどもあり文化やスポーツの場としても広く親しまれている。この日も午前中という時間から散歩や紅葉を見に来た人、写真撮影を楽しむ人など多くの人が訪れていた。

 再びSTATION Aiに戻ると既にe-Paletteが到着していた。行きの場合と同じくチェックインを済ませて座る。その隣には同じくSTATION Aiを起点として運行・実証実験の行われている「あいち自動運転ループ」の車両が停まっていた。

現状では運賃箱を設置する場所はなさそうだ
現状では運賃箱を設置する場所はなさそうだ

 こちらは愛知芸術文化センター、名駅エリアにあるスパイラルタワーズの3ヶ所を結んで走る自動運転車両で、2026年3月19日までの平日に9便運転されている。出発時刻となり今度は名古屋駅に向かって走り出した。

 沿道のイチョウ並木を眺めているとまるで通常のバスに乗っているような感覚で、気がつくともう名古屋駅に到着した。降車すると次の便を待つ人が入れ替わりに乗車していった。

次ページは : ■現状と今後の予定

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