■「普通」でなくなったのはこの年代!?
続いて、もう少し年月の進んだ1949(昭和24)年に発行された『社會科宝典 統計図会 愛知縣版』に目を通すと、同書の一節に「(乗合馬車は)今は山間部でもほとんど見られない」とある。
また『最新學生年鑑 1950年版』には、乗合馬車が「昔の乗り物いろいろ」の枠組みで紹介されており、この段階で乗合馬車が普通の公共交通機関から完全に除外されているのが見て取れる。

上記の記録を踏まえると、1920後半〜30年代には相当珍しい乗り物へと変化していたもののまだ姿は見られないこともなく、戦時中は平時とは動向が全く異なるため切り離すとして、1940年代にはほぼ絶滅……
……となると俗的には、ごく普通の公共交通機関として見られていたのは大正時代の終わり頃(〜1924)までと思って良いかもしれない。
ちなみに、内務省がまとめた交通機関の統計データを参考にすると、乗合馬車が交通機関として集計の対象になっていたのは1937(昭和12)年までのようで、1937年時点の登録台数は1,096台だった。
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