「代替バス」はもう無いってマジ!? むかし鉄道があった北海道サロマ湖周辺の公共交通事情はどうなった?

■佐呂間〜網走の交通事情に驚愕!?

 佐呂間に到達できたとして、さらに先の網走までバスで向かえるかと言えば、行けないことはない。佐呂間町が、佐呂間バスターミナル〜網走向陽ヶ丘病院を結ぶバス路線「佐呂間町ふれあいバス網走線」を用意している。

佐呂間バスターミナルは現在の佐呂間町の交通拠点になっている
佐呂間バスターミナルは現在の佐呂間町の交通拠点になっている

 ワゴン車タイプの車両が使われ、運賃は1回500円。網走までの所要時間は1時間15分だ。網走線も病院利用が必須ということはなく誰でも利用できる。

 ところが、ここでも相当な“ふるい”に掛けられること請け合い。毎週水曜だけ、1週間に1本しか運行しないのだ。しかも、網走方面行きは佐呂間を朝8:30に出発するため、バスのダイヤ的にどうやっても現地前乗りが必須になる。

 逆ルートの網走〜佐呂間〜遠軽であれば、水曜日に限り1日のうちに抜けられるのだが、網走線は通常、利用希望者がいない限り網走まで行かず途中で折り返してしまうため、事前に問い合わせておかないと夢は儚く消える。

 かつて鉄道が通っていた国鉄湧網線エリアの公共交通機関事情を紐解けば、乗りバス旅の難易度的には“最凶”クラスに君臨しているのは間違いない。裏を返せば、ミッションを完遂したときの喜びは絶大とも言えるが……。

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