■復路の道路規制開始!
16時ごろになると信号機が操作され、道路の規制が始まった。バスの経路を変更して駅のロータリーまでバスを進めていたのを商店街の横で停めて降車扱いをする流れに切り替わった。直進すると横断歩道があるので渡って駅へと向かう。
バスが到着する道路の先には国道23号線が交差していて、そこから曲がって入ってくる流れになると渋滞を引き起こしてしまうため、国道の1つ手前の交差点でから国道を直進して商店街の道路へ入るようにルートが設定されている。
これでスムーズに進入できるようだ。交差点の東側、白子駅のある方から眺めていると続々とバスが到着してくる。1回の信号のタイミングで4~5台程度は入る感じだ。駅前の交差点に近いところから順に停車させ、F1を楽しんだ観客が続々と降りてくる。
そのまま駅へと向かう人もいれば、商店街の居酒屋や食堂など空いているところを探して入っていく人もいる。見ていると観戦客が帰ってくるタイミングに合わせて、16時開店にしているお店がほとんどのようだ。
■降車扱い後の処理状況
その後のバス誘導にも対策がしっかり取られているようで、観戦客を降ろした回送バスは交差点を左折、その先の交差点も左折することで再び西、すなわち鈴鹿サーキット方面へ向かえる。ただし交差点間の距離が長くないので、バス4台くらいのスペースしかないようだ。
信号1回でだいたい4~5台がやってくるのでテンポよく送り出してしまうと、そのうち左折ができなくなってバスが渋滞してしまう。そこである程度バスが道路に並んだタイミングで直進させ、白子駅のロータリーに流して迂回させていた。
ロータリーはやや大きいので、迂回をさせることでさらに5台以上はプールすることができる、このような工夫で鈴鹿サーキットへ戻るバスを渋滞することなく送ることができていたようだ。
さらに降車も全てが同じタイミングで完了するわけではないので、どうしても差が生まれてしまう。後ろからはどんどんと入ってくるので、商店街の後方にバスを停めてしまうと次のバスが交差点に入りきれなくなってしまう。
何よりも降車後に歩く距離が長くなってしまうので、なるべく前のバスの状況を見ながら前に詰めて停車させることや、前のバスが降車に時間がかかるようであれば、降車終了バスを追い越させて回送できるように誘導していた。幸い商店街の道路は規制されているので、2台が並行に停車しても大丈夫だ。
■まさに総力戦!
その後もしばらく眺めていたが、国道23号までバスが詰まることはなく、順調に降車・回送で送り出されていったようだった。駅の階段通路やホーム上の混雑が激しくなってきたので白子駅をあとにした。 今回はF1日本グランプリの臨時バス、主に鈴鹿サーキットから白子駅へと向かう復路のシャトルバスの定点観測を中心にお届けした。
白子駅の人やバスの流れを見ていると順調に見えたが、鈴鹿サーキット側は大変な混雑になっていたようで、バスに乗車できるまで1時間以上は待つ状態だったという。
他の交通機関も同様で名古屋へ向かうF1観戦ツアーバス・サーキットEXPRESS号、伊勢鉄道の鈴鹿サーキット稲生駅からの列車などもかなりの待ち時間だったようで、より便利で待ち時間の短いルートはどれなのかの最適解を選択する必要があったようだ。