■都県境を越える頼もしいヤツ!
このバスチャレンジで最も重要な役割を持つバスが、次に乗車する東急バス「反01系統」五反田駅行きだ。乗ればそのまま多摩川を渡り、神奈川県と東京都の境界を越えてくれる有難い存在である。
しかも10分くらいおきにバスが出ており、時刻を全く見なくても待っていれば来る最高の利便性を誇り、そうとなれば使わない手はない。
都県境を跨ぐため、東急バスの均一運賃とは異なる280円。50分でいよいよ東京の大都会・五反田駅へと足を踏み入れる。ゴールまでもうすぐだ。
■狭い所が大好き
五反田駅からは、東急バス「渋72系統」渋谷駅東口行きが役立つ。25分に1本くらいのペースでバスがあり、20分ほど待った。
この渋72系統、幹線道路から外れた住宅街の小道を積極的に通るのが大変ユニーク。狭い所ばかり選んで入っていく猫みたいな楽しいバスだ。
東京の街中を縫うように進み、40分かけて渋谷駅東口に到着した。運賃は230円。ここからさらに駅コンコースを横切り、反対側の渋谷駅バス停に歩いて向かう。
■新宿が見えてきた!!
満を持して最後のバスが登場。渋谷駅前スクランブル交差点近くの乗り場から出る、京王バス「宿51系統」がそれだ。系統番号に宿と付いているだけに、いよいよ新宿が見えてきた。
このバスを使えば新宿駅西口まで直行。本数も10分おきと大量に出ており全く困らない。運賃230円を払い乗車。バスは山手線から離れ、代々木公園や小田急線の参宮橋駅、新宿中央公園などを経由して進む。
渋谷駅を出発して約20分、都庁やドコモタワーなど、その場所を象徴する高層建築群が目の前に現れ、とうとう新宿駅西口バスターミナルに辿り着いた! 行き慣れている新宿だというのにバスを降りた瞬間、猛烈な達成感に包まれた。
■そんなにかかるの!?
今回は、町田→長津田→若葉台→横浜→川崎→五反田→渋谷→新宿、といった経路で7本のバスを乗り継ぎ、無事チャレンジ成功となった。前述の通り電車で行くと約30分、30.8kmの距離だ。
バスの場合どうかと言えば、朝9時前に町田を出て新宿に着いたのが16時。東京都内の街と街を移動するのに堂々の7時間だ。大回りせざるを得ないため移動距離もガンガン伸び、鉄道の2倍以上である64.7kmを叩き出した。
運賃で見ると、小田急線の387円、有料特急利用で合計837円に対して、バスでの総額は1,810円。これでバス運賃のほうにメリットを見出せるなら、その人は相当なやり手の営業マンになれる。
ちなみに地図の情報によれば、町田→新宿を自転車で行くと最短で36km・2時間20分で到着することになっている。その場合、自転車の平均速度は15.4km/hになるが、バスのほうは12.8km/h。平均速度までチャリに負けるのかよ。
小田急自慢の特急ロマンスカーで30分の町田→新宿、路線バスで行ったら7時間。近そうだった街と街、バスで行ったらメチャクチャ遠かった!!
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