福島交通、会津乗合自動車とレシップは、カード会社等と共同で福島交通・会津バスの運行する路線バス全車両と福島交通飯坂線で、クレジットカード等のタッチ決済、電子マネーやQRコード決済のサービスを開始する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■いまさらながらだが…
両社のICカード「NORUCA」、「AIZU NORUCA」は、両カードの共通利用やWebでの定期券購入サービス、オートチャージサービスを開始し、Suica等の交通系電子マネーの利用を2025年度を目途に開始する予定だ。飯坂線の券売機では10月16日より利用可能。
交通系ICカードがまだ利用できなかったことにおどろきだが、それだけ全国で普及しているということで、国民の認知度が高いと言えるだろう。しかし一周回って経費がかさむことから利用そのものを廃止する地方が出始めているのとは対照的だ。
2024年9月11日(水)からクレジットカードやデビットカード等のタッチ決済が利用でき、2024年10月16日(水)からは電子マネー決済とQRコード決済が利用できる。カード情報が設定されたスマホでの決済も可能だ。
■利用できるのは?
タッチ決済(クレジット・デビット・プリペイド)で利用できるブランドは、Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯だ。なおMastercardは、順次追加予定としている。
一方で、利用できる電子マネー決済としては、WAON、nanacoで、現状は飯坂線券売機のみ交通系電子マネーが利用できる。QRコード決済に対応している決済手段は、PayPay、楽天 Pay、d払い、メルペイ、au PAY、J-Coin Pay、Alipay、WeChat Payと概ね普及している方法は望来s停るようだ。
■運賃箱がすごいことに!
バスで利用する場合は決済方法により支払い方法が若干異なる。タッチ決済、「NORUCA」、「AIZU NORUCA」の場合は、乗車時も降車時もリーダーにタッチするだけなので、これは全国で行われている乗車方法と同じだ。整理券を取る伊必要はない。
電子マネー決済とQRコード決済の場合は、乗車停留所を確認するために整理券を取らなければならいのは現金支払い時と同じだ。そして降車時にはまず整理券を運賃箱に投入してタッチパネルで決算手段を選択後に、電子マネーはリーダーにタッチし、QRコード決済の場合はカメラにかざす。
■操作は多機能自販機と同じ?
乗客としては整理券投入、手段の選択、タッチかかざすかをしなければならず、一人当たりの降車にかかる時間が増す恐れがあるが、これは慣れの問題だろうか。降車時にタッチパネルを操作するのはコード決済可能な多機能自販機でジュースを購入するのと似ている。
このようなワンマンバスで多種多様な決済方法が実現したのは、レシップが限られたスペースにICリーダーとカメラを組み込んで処理できる運賃箱を開発したので実現したのだろう。
■今後は両極になるか?
交通系ICカードを廃止する流れができつつある中で、考えられる決済方法は何でもOKの運賃箱も登場して、今後は両極になるのだろうか。保有するバスの台数によるのかもしれないが、今回の両社のバスは合計で約500台ということだ。すべてのバスの運賃箱を置き換えなければならないのは初期投資としてはかなりのものになるだろう。
保有バスの台数と事業者の体力、地域の事情により対応が分かれるのだろうが、どちらに向かったとしても路線バスがなくなるよりはマシなので、沿線住民としては成り行きをしばらくは見守るしかないようだ。
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