西日本鉄道(西鉄バス)は福岡市内や北九州市内で都市高速道路経由の路線バスを多く走らせている。とてつもなく広大な市域というわけでもなく、鉄道もあるのにも関わらず都市高速道路を経由する路線が他の都市に比べて圧倒的に多いのだ。一体なぜこれほどまでに路線バスが充実しているのか? その秘密に迫ってみた。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】西鉄503番・526番で野方往復(15枚)画像ギャラリー博多バスターミナルの全のりばには到着モニターが!
西鉄バス北九州の都市高速道路経由の路線バスは以前にも乗りバスレポートをしたが、福岡市内は初めてだ。福岡市内は都市高速を経由する路線も便数も北九州市内よりも多く、市民は普通に利用している感じだ。
博多バスターミナルの1階は市内路線バス乗り場なので、どこに行こうかと乗り場を回っていると頻繁に発着するにもかかわらず、完全にドアで区切られていて、のりば全体が室内にある状態だ。高速バスターミナルにはよくある光景だが、路線バスが発着する巨大ターミナルでは珍しい。
福岡市内のもう一つの巨大ターミナルである西鉄天神高速バスターミナルは高速バス専門ターミナルなので市内路線バスは付近の路上バス停に停車する。よって路線バスはターミナルには乗り入れない。こんなに頻繁にバスが同じ乗り場から発着するのに、どうやって目的の行先番号を選んでいるのだろうと思った。
頭上を見てみると、すべての乗り場に複数のモニターが設置され、その乗り場に入線するバスの前面が映し出されるようになっている。つまり並んでいる乗客がモニターを見れば乗車すべき行先番号のバスかどうかが一目瞭然になっているのである。
このモニターを見て行き先別で一番前に並んでいる人が自動ドアのボタンを押すと扉が開き中ドアから乗車することができる。ドアのすぐ前にはちょうど側面方向表示器が見えるように停車しているので、乗車前にもう一度確認ができるという寸法だ。
高速バスターミナルでは改札のため外からしかドアが開けられず、この操作は運転士が下車して行うのが一般的だが、路線バスでは乗客が確認してすぐに乗車できる方式があるのかと感心した。
6時間乗り放題パスをデジタル購入!
福岡市内の乗り放題チケットはスマホのデジタル版であれば、6時間券と24時間券が選択できる。記者は6時間チケット(600円)をスマホで購入して乗車した。
乗車したバスは都市高速経由のバスで比較的便数が多い先発503番の野方(のかた)行きにした。野方は福岡市市西区にある住宅地であり、壱岐営業所がある場所だ。野方行きのバスはあらゆる経由地が設定されていて、一般道経由・都市高速経由ともに便数が多い。
また、それぞれに行先番号が割り当てられており個別の路線として運行されている。
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