【費用は? 制作費は?】 新型車、信号、パトカー…クルマ界のモノたちが陽の目をみるまで


■F1マシン

開発には1年半の長期間が費やされる

少し古いデータになってしまうが、2007年のF1マクラーレン・メルセデスのMP4-22は下の表のような開発スケジュールで登場した。おおむね開発期間は1年ちょっとだ。

このMP4-22はその前年の2006年シーズンを戦ったMP4-21が走行する前に始まっていた。エアロダイナミクスのコンセプトスケッチやクラッチ、ギアボックスの設計に関する会議は2005年12月にスタート。4500個もの部品と3500枚の工具設計図が使われた。

チームによって違いはあるが、当時での開発費は150億~600億円というから、現在のF1ではさらに高騰しているはずだ。

■新型車

経営会議から5~6年、正式なゴーサインから3~4年

新車開発のスタートはまずメーカー全体の事業計画のなかで、中長期戦略としてどのカテゴリーにどのような車種を投入するかといった全体的な計画を決めるのが、5~6年前。この計画をもとに「商品企画部」と「技術部」が会議を重ねて具体的なコンセプトを提案し、会社としての承認を受けてプロジェクトがスタートする(3~4年前)。

この段階で、新型車開発の要といえるチーフエンジニア(以下CE)が選任される。CEの仕事は陣頭指揮を執って開発チームを動かして新型車を作っていく。企画を渡されたCEは1年から2年の時間をかけてマーケティング部や先行開発部門、デザイン部門などに足を運び、商品概要を具体的な形にしていくのだ。

こうして企画の概要がまとめ上げられ、開発予算の算定ができると経営陣に上げられ承認を得るが、当然練り直しもある。

CEが、先行開発チームが開発したエンジンやトランスミッションなどの技術を受け継ぎ、開発試作車を作り、デザインチームに具体的なコンセプトやパッケージングを伝えてデザインが出来上がるのが、おおよそ発表日の1年半~2年前あたりとなる。

こうして各部の検討が一段落すると生産部門に移管され(1年前)、工場での生産性の確認やそれに伴う設計変更、デザイン変更などの作業に入り生産試作車によるテストを経て発表、発売を迎える。

開発予算は、エンジンやトランスミッション、プラットフォームも一新する新規投入車だと約1000億円、エンジンやトランスミッションが現行型からのキャリオーバーだと約300億~500億円かかるとされる。

 

プリウスのような基幹車種は800億~1000億円、マイチェンでも100億円はかかっているそうだ
プリウスのような基幹車種は800億~1000億円、マイチェンでも100億円はかかっているそうだ

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