中国の開発スピードについていけなかった
中国市場の自動車関連技術の進化のスピードは、異次元レベル。BYDを筆頭とした新興メーカーが、新型車や新技術を次々に発表しており、しかもどれも超低価格で打ち出している。数年前には、シルフィがたまたま爆売れしてくれ、中国市場でも一躍知名度を上げた日産だが、すでに昔の話。日産はこれまで、北米や中国、欧州、その他日本を含むアジアに向けて、複数の市場で使いまわせる「グローバルカー」をつくってきたが、中国市場向けEV開発については、東風汽車に移管する意思を表明しており、今後は東風汽車が中国専売モデルを開発していくことになる。
おそらく、体力のないいまの日産にとって、中国市場のスピードについていくのは難しく、できれば「地産地消で済ませたい」という思いなのだろう。ここまで時間がかかったのは、日産車は、中国メーカーよりもいいものを、日産自体がつくらなければならない、というプライドが邪魔していたということなのかもしれない。
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「N7」が初お披露目された2024年4月の北京モーターショーでは、セダン型コンセプトカーが1台、SUV型コンセプトカーが2台発表されており、いずれも東風汽車が開発を担当し、順次、中国市場へ投入される見込みだ。苦しい時期が続いている日産だが、日産にはこれからも、ワクワクする、日産にしかつくれないクルマを、我々に届け続けてほしいと思う。
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