残念な年末年始を迎えないために!!　これだけは絶対覚えておきたい[道交法のキホン]

■追いつかれたらすみやかに道を譲るべし！

●違反点数1点／反則金　普通車6000円

　追い越し車線に車線変更をしたものの、追い越し車線を走るクルマと走行車線を走るクルマが並走状態になっていて、追い越しができずに「どいてほしいなぁ」と思ったことがある人は多いのでは？

　この場合、故意でなくても後続車が追いついてきているにもかかわらず、そのまま走行を続けている車両は、道路交通法第27条の「他の車両に追いつかれた車両の義務」に抵触する。これは、高速道路だけではなく一般道も同様だ。

　たとえ追いつかれたクルマのほうが法定速度内で走っていて、追いついたほうのクルマが法定速度を超えて走行していたとしても、追いつかれたクルマのほうに道を譲る義務が生じるのだ。

　スピード違反のクルマがおとがめなしなのか？　と納得いかないかもしれないが、追いついたほうのクルマは、「速度超過」という別の違反行為で検挙されることになる。

　あおり運転のきっかけにもなりかねないので、意固地にならずに道を譲ることが賢明だ。

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■高速道路では車線変更なしの「追い抜き」ならOK

●違反点数2点／反則金　普通車9000円

　あなたが走行車線を走行していて、追い越し車線のクルマがなぜかあなたとほぼ同じスピードで走っていて、意図せず前項のような並走状態になってしまったら……。

　おそらく、左側からの追い越しは「追越し違反」を知っている人なら、並走もやむなしと思ってしまうかもしれない。

　しかし、高速道路であればそのままアクセルを踏み込んで、追い越し車線のクルマをスーッと追い抜き、そのまま走行車線を走り続ければ問題なしなのだ。車線変更をともなわない左側からの追い抜きには規定がないからだ。

　ここで注意してほしいのは、あなたが追い越し車線を走っていて前走車が道を譲らないため、走行車線に車線変更して追い越し車線を走るクルマを追い越した場合は「追越し違反」に抵触するということだ。

　ただし、車線変更をともなわない左側からの追い抜きであっても、法定速度を超えての追い抜きであれば「速度超過」で検挙されてしまうことは忘れずに！

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■事の重大さを知っておこう!!　スピード違反は想像以上の厳罰！

●違反点数1～12点／反則金　9000円～6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金

　最後に忘れてはいけないのがスピード違反。道路交通法では「速度超過」と呼ばれ、高速道路に限っては、最も検挙件数が多い違反となっている。

　スピード違反は場合によっては刑事処分となる場合もあるため軽くみていけない。

　一般道で超過速度が時速30km未満、高速道路で時速40km未満の違反の場合が反則行為として反則金が科される。いわゆる、青キップ（交通反則告知書）が切られる違反だ。

　超過したスピードに応じて違反点数、反則金は変わるが、違反点数は1～3点、反則金は一般道路で9000円～1万8000円、高速道路は9000円～3万5000円だ。

　超過速度が一般道で時速30km以上、高速道路で時速40km以上になった場合は、いわゆる「赤キップ」の対象となり、「前科」がついてしまう。

　刑事処分として正式裁判または略式裁判にかけられることなり、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科される。

　違反点数は、一般道路で時速30km以上50km未満、高速道路で赤キップ40km以上50km未満の超過はいずれも6点。過去3年以内に免許の停止や取り消しなどの処分がない場合でも、30日間の免許停止処分となる。

　50km/h以上なら一般道路、高速道路ともに違反点数12点で、90日間の免許停止処分となる。

　もし過去3年以内に免許停止処分などの前歴がある場合は、一発で免許取り消しになる可能性もある。

　他にも、渋滞時によく見かける「路肩走行」も注意したい。路肩走行は「通行区分違反」にあたり、普通車で違反点2点、反則金9000円が科される。あと少しで出口だし……なんて言い訳しても無罪放免とはならない。

　また、車間ツメツメ運転グセがある人もご注意を。「あおり運転」とみなされ、3年以下の懲役または50万円以下の罰金刑が科されることもある。

　とにかく、長期休暇を満喫するためにも、出発前にうっかり犯しがちな道交法を再確認しておいてほしい。

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