自動車部品を製造するメーカーとしてクルマ好きにはおなじみの株式会社アイシン。以前から「YYシステム」という音声認識ベースのアプリケーションを開発しているが、これがかなりのスグレモノだった。しかも開発経緯にはちょっとした裏話があって……?
※本稿は2024年11月のものです
文:角田伸幸/写真:ベストカー編集部、AdobeStock(トップ画像=dragonstock@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2024年12月10日号
■音声を瞬時に文字起こし
2024年10月に幕張メッセで開かれたCEATEC2024の会場で、偶然アイシンの展示を見つけた。
アイシンは以前から「YYシステム」という音声認識ベースのアプリケーションを開発しているが、話を聞いて驚いた。22の言語のほか、救急車の音や「オノマトペ」という擬態語も聞き取り、瞬間で文字に起こしてくれるのだ。
もともとYYシステムは、聴覚に障がいを持つ人のコミュニケーションツールとして生まれたそうだ。背後で動いているのは、あのチャットGPTの最強バージョン。
実はチャットGPTに資金を提供するマイクロソフトのサティア・ナデラCEO(障がいを抱えた息子を2022年に失った)が、YYシステムの開発意図に賛同し、優先的にチャットGPTの使用許諾を与えてくれたのだという。
今、YYシステムは言葉や音楽をマンガ文字のようなフォントやイラストとして表現できるまでに進化したほか、外国人向けの同時通訳や議事録作成のツールとしても活躍しているそうだ。今後はぜひとも、自動車の優れたインタフェースとしても活用してほしい。
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