新型クラウンシリーズは次に登場するエステートで、新世代クラウンが出そろうのだが、歴代クラウンの中で、まだ登場していない名前があることにお気づきか? そう、210系を最後に、姿を消したマジェスタが、まだ登場していないぞ。エステートが復活したんだから、マジェスタも復活する可能性はあるよね?
文:佐々木 亘/写真:トヨタ
【画像ギャラリー】内装の豪華さがスゴイ!!!! 歴代クラウンマジェスタをギャラリーでチェック(31枚)画像ギャラリー■トヨタの最上位を背負い続けたマジェスタ
英語のMajesticからその名が付いたマジェスタ。意味は「荘厳な」とか「威厳のある」というものだ。マジェスタの存在に、ピタリとマッチする名前である。
マジェスタの名が世に出たのは1991年のこと。セルシオとクラウンの間に位置し、どこかに未来を感じるクルマだった。クラウンが歴史を作るなら、マジェスタは未来を描いていく。クラウンとは別の独立車種であり、クラウンとは対極にいる存在でもあるのだ。(6代目を除く)
セルシオが国内市場から姿を消すと、トップオブトヨタの地位にはマジェスタが君臨することとなった。以降、2018年の6代目まで、トヨタの最上級とは何かを考え、具現化し続けたのがマジェスタというクルマなのである。
【画像ギャラリー】内装の豪華さがスゴイ!!!! 歴代クラウンマジェスタをギャラリーでチェック(31枚)画像ギャラリー■マジェスタがマジェスタであるために
バブル崩壊後に登場した2代目(150系)や、クラウンシリーズの中に取り込まれてしまった6代目(210系)は少し脇へおいておく必要があるのだが、最盛期の3・4・5代目からは高級車の未来に向かって突き進むという、強い意志が感じられる。
21世紀へ向けて、マジェスタが何をして何を残すべきなのか。その答えとなるのが3代目(170系)である。V8エンジンやエアサスといった、マジェスタに無くてはならないものには、さらなる磨きをかけ、アクティブリアステアや静粛ボディなど、クルマの未来を見ることもできるのだ。
室内の設え(しつらえ)も丁寧で、派手な高級感こそないものの、乗り込めばその味わいの深さが染みてくる。
そして、もはや「レクサスLSと何が違うの?」という疑問すら沸いてくるのが、4代目の180系だ。当代がマジェスタの最高傑作だと筆者は思っている。
高級車といえば、所有するだけで満足と言えるものが多いが、マジェスタは愉しみ味わい尽くさなければ満足できない。マジェスタは、高級車でありステータスなのだが、相棒的な一面も持っているのだ。
当時のカタログには、「愛情をこめてMJと呼びたくなる」という一節があるが、まさにその通り。それが他では味わえない、トヨタのプレステージセダンなのであろう。
内外装、どこを取っても驚きしかないのだが、最も驚いたのがオーディオシステムにマークレビンソンを用意(メーカーオプション)したことだ。レクサスにしか許されなかったマークレビンソンが、トヨタの最上級オーナーズカーであるマジェスタに載ったのは、歴史的なこと。
マジェスタがレクサスラインナップにいても、何ら不思議ではないということを、マークレビンソン採用が示している。
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