GRヤリスにシビックタイプRに……どれもこれもガチすぎる!! メーカーが本気で作ったクルマたち

GRヤリスにシビックタイプRに……どれもこれもガチすぎる!! メーカーが本気で作ったクルマたち

 2025年春、標準モデルであるRZの改良とともに登場したトヨタ GRスープラ『A90 Final Edition』。トヨタの本気が詰まったギンギンのガチモデルだ。しかしスープラ以外も負けてはいない。メーカーのガチコリ本気が凝縮された4モデルをご覧あれ!!

※本稿は2025年3月のものです
文:大井貴之/写真:奥隅圭之、ホンダ、トヨタ、レクサス、日産
初出:『ベストカー』2025年4月26日号

レクサスRC Fはデビュー10年を経て熟成を極めたFinal Edition。ゆっくり走っても完成度の高い乗り味を堪能できる。フェアレディZ NISMOは高い操縦性を味わえるが、9速ATの制御の煮ツメなど、さらなる進化にも期待したい
【画像ギャラリー】メーカーの“本気”が伝わってくる!! 各社のガチコリ本気なスポーツモデルにガチ試乗!!(34枚)画像ギャラリー

“ガチ”のクルマはドライブが楽しい!

レクサスRC Fはデビュー10年を経て熟成を極めたFinal Edition。ゆっくり走っても完成度の高い乗り味を堪能できる。フェアレディZ NISMOは高い操縦性を味わえるが、9速ATの制御の煮ツメなど、さらなる進化にも期待したい
レクサスRC Fはデビュー10年を経て熟成を極めたFinal Edition。ゆっくり走っても完成度の高い乗り味を堪能できる。フェアレディZ NISMOは高い操縦性を味わえるが、9速ATの制御の煮ツメなど、さらなる進化にも期待したい

 別記事にてご紹介したスープラA90ファイナルエディションがあまりにもガチすぎたので、ここでご紹介するクルマたちはかなり不利……?

 否、たとえスポーツカーであったとしても速さを追求することだけが価値じゃない。クルマ好きは、開発者の思いが込められた『本気』を感じるクルマを手に入れたいのだ。

 まず最初に走らせたのはフェアレディZ NISMO。S30をオマージュしたRZ34のフォルムは昭和世代の心を鷲掴み! Z NISMOには240ZG的な雰囲気を感じさせるカッコよさがある。

 もう、それだけでも充分な気もするが、ブーストアップや気筒別点火時期制御の採用などによって最高出力は15psアップの420ps。最大トルクも約5キロアップの53.0kgm。

 ガッツリ締め上げられた足回りはガチな走り屋仕様。そして285/35R19のダンロップ・スポーツマックスは小砂利をフェンダー内に跳ね上げるソフトコンパウンドだ。

 しかし、イマイチスポーティになり切っていない9ATのみの設定だとか、シートポジションがとても高くてスポーツカーっぽくないとか、若干のアンバランスさを感じてしまう部分もあるのでガチ度70%。

 フェアレディZの走りを楽しみたいなら、安いベース車を買って自分仕様にカスタマイズする道を選ぶのもアリだろう。

 そしてレクサスRC Fのファイナルエディション。このクルマの魅力は絶滅直前の大排気量、自然吸気V8エンジン。エンジンを始動した瞬間はもちろん、加速時もゆったり巡行している時も、常に心地よいV8サウンドに包まれる幸せは何物にも代えられない。RC Fはそんなアダルト向けプレミアムスポーツだ。

 このクルマのデビューは2014年。すでに10年を超えているが、ワインディングを楽しむレベルならば古さを遥かに上回る熟成された魅力に溢れている。

 上質なインテリア。スポーツ性を高めながらも荒れた路面でタイヤや車体がバタつくこともなく、高級車レクサスとして楽しむことができるところが魅力。RC Fに感じたガチ度は88%だ。

作り手の『本気』にドライバーが応える

330ps、42.8kgmをフロント2輪で受け止めて高い操縦性能を引き出すシビックタイプR。GRヤリスは4WDで304ps、40.8kgmを路面に叩きつけ、優れた回頭性を見せる
330ps、42.8kgmをフロント2輪で受け止めて高い操縦性能を引き出すシビックタイプR。GRヤリスは4WDで304ps、40.8kgmを路面に叩きつけ、優れた回頭性を見せる

 いまや絶滅危惧種と言えるハイパワーターボエンジンを搭載するFWD、シビックタイプR。

 FWDとハイパワーターボエンジンという組み合わせは未来永劫成立しないと思っていたが、剛性の高い車体や足回り、抜群のコントロール性に仕上げられたエンジン、そしてトラコンやABSといった電子制御をとことん追求。

 流石にタイトコーナーではパワーを持て余すものの、FWD特有のシンプルな動きで、ハイスピードサーキットで発揮する本格的な速さとプレミアムセダンとしても楽しめるコンフォート性能を併せ持つ上質なスポーツセダンに仕上げられている。

 今回試乗したプラス100万円の「レーシング・ブラック・パッケージ」は、ドライバーの集中力を高めるために、地味ではあるがとても手の込んだチューニングが施されている。

 開発陣の思いが込められていることを強く感じてガチ度は85%。そろそろこの気持ちとノウハウを注ぎ込んだFITのタイプRを作ってほしい。

 モータースポーツの世界で勝つために生まれてきたGRヤリスのフルモデルチェンジ級ビッグマイナー時に登場した2ペダル。全日本ラリーにもスーパー耐久にも実戦投入され鍛えられてきた8速DATは、7速と8速を巡航用に割り当てることにより1速から6速までのギヤ比を6MTよりクロスレシオに設定!

 しかも実戦でも使えるレベルに仕上げられたDレンジ。シフトラグは極限まで短縮され国産唯一3ペダルと勝負ができるガチな2ペダルに仕上がっている。ガチ度は95%!

 競技に使わないがワインディングを楽しむためにGRヤリスを手に入れたドライバーにとっても間違いなく有益。特に低中速コーナーが連続するラリーコースのようなワインディングとなると軽量コンパクトを武器とするGRヤリスの独壇場。

 ここで忘れてはならないのが、GRヤリスと変わらないガチさで仕上げられたGRカローラの存在。

 今回はタイミング的に持ち込むことはできなかったが、GRヤリスに比べ車重が200kg重いものの、ホイールベースが長く前後重量配分もいいGRカローラのハンドリングバランスは魅力。タイムを取るか、フィーリングを重んじるか。よく考えて決めるべし!

次ページは : “ガチ”グルマの“ガチ”なポイント

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