不祥事の影響で新車発表がストップしているダイハツだが、2025年はいろいろ動く年になりそうだ。ここではその前段となる、現行ダイハツ車のオール試乗会を敢行。自身もダイハツ車オーナーである清水草一氏が商用車を中心にチェック!!
※本稿は2025年3月のものです
文:清水草一/写真:池之平昌信、ダイハツ
初出:『ベストカー』2025年4月26日号
ご存知清水草一氏が商用車を中心に試乗チェック!
私は現ダイハツ車オーナー。タントスローパーを愛用している。
3年前に介護車両が必要になった際、タントを選んだのは、DNGAのシャシー性能に感服していたことに加えて、タントにだけ介護車両にもオシャレな2トーンカラーが用意されていたから。介護だって楽しくないと!
その後新型N-BOXが登場し、シャシー性能は逆転されてしまったが、相変わらず2トーンの軽介護車はタントのみ。今回改めて、新車のタントスローパーに乗ってみた。
うーん、なんとなくCVTの制御がスムーズになったような……。特段の変更はアナウンスされていないが、我が家のタントは時速15キロあたりで回転が急に落ち、軽いショックがある。
でも今回乗った個体はスムーズ。微妙な改良を受けたのだろうか? ちょっと悔しいぞ。ほかは特に変わっていませんでした。
続いてハイゼットカーゴ。3年前、17年ぶりにフルチェンジを受け、軽トラのハイゼットトラックとともに、軽商用車初のCVTが導入された。
旧式のトルコンATからCVTへの変更は劇的。特に車体が重いワンボックスのハイゼットカーゴの旧型は、レインボーブリッジの坂を上がるのが一苦労だったが、新型はノンターボでも異次元の軽やかさ(速くはないが)。
シャシーもDNGA化されて、低重心・高剛性に。以前の「乗り心地が極悪」から、「乗用車としても許せるレベル」に大幅進化している。
今回改めて試乗してみると、さすがにタントに比べると、車内はだいぶうるさかった。なにしろ商用車なので是非もなし。
人間、一度ゼイタクを知ると、「もっと快適にできないのか!」という思いも湧くが、旧型を思い起こせば、シートや内装含め、これでも竜宮城のようなもの。広い荷室は車中泊の旅にも最適だ。
最後にアトレーデッキバンにGO。かつて、冷蔵庫を配達する電器屋さんの要望で誕生したという、小さな荷台付きの4人乗り軽商用車だ。これぞダイハツというユニークな商品。そのアトレー版はターボエンジンのみ。内装もグンとゴージャスな乗用仕様となる。
車両重量はワンボックスと大差ないが、ターボが付けば走りは断然活発。そしてとにかく見た目がユニーク! 近年、ファッショナブルな足としても、一部マニアの間で珍重されている。
なにしろ荷台付きなので、後席の背もたれは固定、足元も広くはないが、荷台があって4人乗りの軽は世界中にコイツだけ! ダイハツらしい、地を這う商品開発の伝統を継承する、隠れた名車と言えるだろう。



























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