昨年末に「ファイナルエディション」と共に、生産終了が発表された。惜しまれる声が多くあがったが、ここまでスイフトスポーツの人気が高い理由としてコストパフォーマンスが高いことが挙げられる。なぜスイフトスポーツはコストパフォーマンスが高いと言われるのか? 今一度その理由を見つめ直してみよう。
文:西川昇吾/画像:スズキ、ベストカーweb編集部
【画像ギャラリー】200万円台でこれだけ安全性能充実してて楽しいクルマって他にないよなぁ……!!(15枚)画像ギャラリー価格は驚異の約220万円!
まず「コストパフォーマンスが高い」と言われるならば、値段が安いということになる。2024年末時点での価格は6MT車で216万4800円、最も高い全方位モニター用カメラパッケージ装着車の6AT車でも228万9100円。
基本的にはワングレードで、選択肢はトランスミッションを6MTか6ATにするか、そして全方位モニター用カメラパッケージを選択するかしないかといったところだ。
では今220万前後で買える他のクルマとは何か? スポーティな走りが楽しめるという面では、ダイハツのコペンが約200万円~という価格設定となっている。そのほか、エントリーの価格が近いメジャーな車種で言えばトヨタのアクアが挙げられる。
ただ、サーキットでの走行会などに行くと、この価格帯で見かけることが出来る現行車はスイフトスポーツのみだ。
確かにコペンの走りは楽しいが、オープンカーであるためサーキットではロールバーが必要とされる場合が多いし、スピードレンジの高い国際サーキットでは軽自動車のスポーツ走行がNGの場合もある。「安くて、新車で買えて、サーキットOK」なクルマでスイフトスポーツほど安いクルマはないのだ。
時にはシビックタイプRに勝つことも?
そしてスイフトスポーツは価格の割にパフォーマンスが高いのもコストパフォーマンスが高いと言われる理由だ。
1.4Lターボエンジンは140PSを発生し、車重970㎏と軽量な車体に搭載される。パワーウエイトレシオは6.929kg/PSだ。
この数値は先代86の6.15kg/PSには劣るが、NDロードスターの7.5㎏/PSよりは優れている。またターボの影響もあってか最大トルクはスイフトスポーツが230Nm、先代86が205Nmとなっていて、車重は先代86の方が重たいため、トルクウエイトレシオではスイフトスポーツの方が優勢だ。
実際に加速勝負ではスイフトスポーツの方が速いと感じるシーンが多い。
チューニングパーツも豊富で、ミニサーキットなどではGR86や現行のシビックタイプRよりも速いタイムを刻むスイフトスポーツを多く見かける。「安くて速い」それがスイフトスポーツの大きな魅力の1つなのだ。
運転支援装備も充実!
そしてスイフトスポーツはリーズナブルなスポーツモデルなのにも関わらず、装備が充実しているのもコストパフォーマンスが高いと感じるポイントだ。
ACCが標準装備だから長距離の移動も疲労度が少なくて済むし、ブラインドスポットモニターや先行車発進お知らせ機能など、今どきのクルマに必要と思える運転支援装備は一通り標準で備わっている。
全方位モニター用カメラパッケージ装着車を選べば俯瞰で駐車状況をチェックできるから、駐車も楽々だ。
5ドアハッチバックだから利便性も高いし、人を快適に乗せることもできる。普段使いからサーキット走行まで、幅広くストレスフリーにこなすことが出来る。
こんなクルマが200万円台前半で手に入れることが可能なんて、今後あり得るだろうか。安いのに全方位で性能が高いからスイフトスポーツはコストパフォーマンスが高いと言われるのだ。
もし、次期スイフトスポーツがあるのであれば、現行モデルのように全方位での性能が高いモデルの登場を期待したい。
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