AMGをアーマーゲーって読むならBMWもベーマーヴェーになるんじゃないですか?

AMGをアーマーゲーって読むならBMWもベーマーヴェーになるんじゃないですか?

 特別なメルセデスとして知られる高性能ブランド「AMG」、日本では「エーエムジー」が正式呼称のようだが、中には「アーマーゲー」と呼ぶ人もいる。ドイツ語的にはこれが正解なの?

文:ベストカーWeb編集部/写真:メルセデスAMG、Adobestock(トビラ写真=gargantiopa)

【画像ギャラリー】「レッドピッグ」と呼ばれた怪物「300SEL 6.8 AMG」をアップで見てよ!(14枚)画像ギャラリー

AMGとは創業者2人と創業地の頭文字だ!

創業者と創業地の頭文字がAMG!
創業者と創業地の頭文字がAMG!

 そもそもAMGってなんの略だろう。いきなり答えをいうと、「アウフレヒト・メルヒャー・グロースアスパッハ」が正解。日本人的にはまったく分からん名称だが、要は「アウフレヒトさんとメルヒャーさんが、グロースアスパッハという町で創業した会社」だと考えてほしい。

 ちなみに名前と創業地を絡める命名法はよくあるらしい。例えばお菓子の「グミ」で有名なHARIBO(ハリボー)は、ハンス・リーゲルさんがボンで起こした会社だからハ・リ・ボーなのだそうだ。

 話をAMGに戻すと、こいつを「アーマーゲー」と発音する人がいる。これ、いっけんドイツ語っぽく聞こえる響きなのだが、どうやら間違いらしい。

 正確なドイツ語発音はできないが、正しくは「アーエムゲー」のようだ。「そうじゃなきゃ『BMW』は『ベーマーヴェー』になっちゃうでしょ!」というのがドイツマニアの言い分(笑)。なんでアーマーゲーと呼ぶようになったかは、諸説あって特定できない。

ベンツのSクラスでスパ24時間レースクラス優勝!

AMGの名を世に知らしめた怪物「300SEL 6.8 AMG」
AMGの名を世に知らしめた怪物「300SEL 6.8 AMG」

 ちなみにAMGの創業は1967年。当時メルセデスは1955年に起きたル・マン24時間レースの事故を受けてモータースポーツ活動を自粛していたが、そのエンジンの高性能っぷりに着目したハンス・ヴェルナー・アウフレヒトさんとエアハルト・メルヒャ―さんが、メルセデスベースのレース車両を作ったことが起源だ。

 なかでも有名なのが、300SEL 6.8 AMGというクルマ。そもそもが3リッター直6を積む300SELにメルセデスが6.3リッターV8エンジンを押し込んだ怪物なのだが、AMGはさらにこのクルマを6.8リッターへと拡大し、レースマシンに仕立て上げたのだ

 6.8 AMGは1971年のスパフランコルシャン24時間レースでクラス優勝、総合2位に食い込む。フォード・カプリやアルファロメオGTAといったクルマに交じって、巨大で豪華なSクラスが勝利を祝う姿は衝撃で、AMGの名を一躍有名なものとした。

 以降AMGはドイツツーリングカー選手権やF1でおびただしい勝利を挙げ、その名を不動のものとする。1999年にはメルセデス傘下となり、いまや同社の高性能モデルを一手に引き受けていることはご存知の通りだ。

 こんな話を書いていたら、呼び名がアーマーゲーでもアーエムゲーでもどうでもよくなってきた。すごい歴史を持つブランドは、それだけですごいのだ。

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