日本で走るのにちょうどいい現行車のなかから「サイズ・価格・コスパ」など総合的に見て「ちょうどいい」クルマのイチ押しグレードを渡辺陽一郎氏が選出。ここでは日産 ノートオーラとトヨタ アクアのイチ押しグレードを選出する。
※本稿は2025年11月のものです
文・選出：渡辺陽一郎／写真：日産、トヨタ、ベストカー編集部
初出：『ベストカー』2025年12月26日号
※選出基準：渡辺陽一郎氏の指標により、全長4500mm未満×全幅1800mm未満を「コンパクトカー」とし、それに収まるクルマを選出
日本にちょうどいいクルマ：日産 ノートオーラ
●どんなクルマ？
ノートオーラは、ノートをベースに開発された上級車種。ボディは3ナンバーサイズに拡大され、内装の質感も高い。安全装備なども充実しており、e-POWERの動力性能も優れ、満足度を総合的に向上させている。
●日本にちょうどいいイチ押しグレード：NISMO（価格：312万5100円（2WD））
ノートオーラで最も買い得なグレードはNISMO。ノートオーラGとの外観の違いは、専用のフロントグリルやエアロパーツを装着している部分。アルミホイールも専用デザインで、タイヤも品質を高めた。内装ではメーターやシートの生地が異なり、スポーティな雰囲気を強めている。
さらにサスペンションはNISMO専用にセッティングされ、パワーユニットのコンピューターも専用にチューニングされている。内外装に加え、走行性能もバランスよく向上させたグレードで、サイズ感もちょうどいい。
ここまで踏み込んだ変更を施しながら、ノートオーラGとの比較で価格アップは30万3600円。スポーティな買い得グレードだ。
●ちょうどよさのポイント
（1）サイズ感が絶妙にいいi
（2）専用のスタイリング、派手すぎない上質な室内
（3）内容以上の価格設定
●日産 ノートオーラNISMO（2WD）主要諸元
・全長×全幅×全高：4120×1735×1505mm
・ホイールベース：2580mm
・車両重量：1280kg
・エンジン：直3、1.2L＋モーター
・エンジン最高出力/最大トルク：82ps/10.5kgm
・モーター最高出力/最大トルク：136ps/30.6kgm
・トランスミッション：―
日本にちょうどいいクルマ：トヨタ アクア
●どんなクルマ？
ハイブリッド専用のコンパクトカーで、2025年9月に一部改良を受けた。顔が大きく変わり、フロントウィンドウを大きく寝かせるなど、プリウス風に仕上げている。
ホイールベースはヤリスより50mm長い2600mmで、後席の足元空間にも余裕がある。内装も上質だ。
●日本にちょうどいいイチ押しグレード：Z（価格：282万4800円（2WD））
一部改良でハンマーヘッド・フロントデザインに変わり、クルマの質感がアップ。全長4080mmで取り回しのよさも、ちょうどいい。
Xグレードは低価格だが、ノイズを抑えるフードサイレンサーが装着されず、前席のヘッドレストは背もたれと一体化で、マイナス部分。X・2WDのWLTCモード燃費は34.3km/Lで、ほかのグレードの33.6km/Lよりも優れるが、一般的な選択肢に入らない。
買い得なグレードは最上級のZで、2WDでも充分アクアのよさを味わえる。
中級のGに比べて17万500円高いが、10.5インチの上級ディスプレイオーディオ、パノラミックビューモニター、アルミホイールなど20万円相当の装備が加わり、コスパ的に割安だ。日常使いでも楽しめる。
●ちょうどよさのポイント
（1）ハンマーヘッド顔になり、クルマの質感アップi
（2）上級ディスプレイオーディオなど、充実の装備
●トヨタ アクア Z（2WD）主要諸元
・全長×全幅×全高：4080×1695×1485mm
・ホイールベース：2600mm
・車両重量：1140kg
・エンジン：直3、1.5L＋モーター
・エンジン最高出力/最大トルク：91ps/12.2kgm
・モーター最高出力：F＝80ps／R＝6.4ps
・トランスミッション：電気式無段変速機
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