日産 GT-R終了までいよいよカウントダウン…… 世界トップで18年輝き続けたワケ 

日産 GT-R終了までいよいよカウントダウン…… 世界トップで18年輝き続けたワケ 

 日産が世界に誇るスーパースポーツとして、2007年に登場したGT-R。言うまでもなくスカイラインGT-Rの流れを汲むモデルではあるが、スカイラインの名前が外れたことで、ベース車の問題を気にすることなく開発できたのも大きかった。そんなGT-Rもついに2025年夏以降の終売がアナウンスされ、オーダーもいよいよストップ。約18年に渡る歴史に終止符を打つ日が近づいてきた。今回はそんなGT-Rの歴史を簡単に振り返る。

文:小鮒 康一/画像:日産、ベストカーWeb編集部

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長きにわたって一線級の実力を持ち続けたGT-R

2007年の登場まで文字どおりヴェールに包まれていた
2007年の登場まで文字どおりヴェールに包まれていた

 GT-Rの前身であるR34型スカイラインGT-Rは2002年末で販売終了となったが、その前年の2001年に開催された第35回東京モーターショーにて、「GT-Rコンセプト」と銘打ったモデルが登場したことで次世代GT-Rの存在をアピールし、正式に開発をしていることが当時のカルロス・ゴーン社長によって発表されたのだった。

 この新型GT-Rの開発はゴーン氏肝いりの直轄プロジェクト。賛否のあるゴーン氏ではあるが、このGT-Rの継続を決定したのは間違いなく英断だったと言えるだろう。

 その後2005年の第39回東京モーターショーではより市販モデルに近づいた「GT-Rプロト」を発表し、2007年9月には「日産GT-R」という正式名称の発表とともに先行予約をスタート。ただこのときはまだ前後のバンパーに黒い偽装が装着されたままという異例のスタイルとなっていた。

 正式発表は同年10月24日の第40回東京モーターショー。会場でのアンヴェールに合わせ、ゲーム「グランツーリスモ5 プロローグ体験版」上でもリアルタイムでアンヴェールされるという、オンラインを用いた世界初の試みも行われた。

超豪華・盛大な50周年記念限定モデル

イタルデザインの限定50台市販モデル
イタルデザインの限定50台市販モデル

 こうしてリリースされたGT-Rは、480psを発生するVR38DETT型エンジンと6速デュアルクラッチトランスミッションを搭載し、アテーサE-TSと呼ばれる伝統の4WDシステムを搭載。当初のスタート価格は777万円からと、輸入スーパースポーツから比べると破格のものとなっていたのも衝撃的だった。

 その後は年次改良を施しながらネガな部分を解消するアップデートを繰り返し、従来のユーザーにはバージョンアップキットを提供するなど、たゆまぬ進歩と従来型ユーザーへのケアを続け、2013年11月には究極のGT-Rである「GT-R NISMO」を追加している。

 2017年8月にはビッグマイナーチェンジを実施したモデルが発売となるが、このモデルは前後のデザインを変更するだけでなく、ルーフ形状などのボディシェルまでも見直した本格的なものとなっていた。

 また、その翌年となる2018年には、「Nissan GT-R50 by Italdesign」を発表。2019年にスカイラインGT-Rから数えて50周年を迎えるR35 GT-Rをベースに、奇しくも2018年というタイミングで創立50周年を迎えるイタルデザインが手掛けたこのモデルは“何の制約もなくGT-Rを作ったらどうなるだろう”を形にしたもので、のちに50台限定で実際に販売がなされることとなった。

最後まで話題を呼んだGT-R

最終となる2025年モデルのNISMO スペシャルエディション
最終となる2025年モデルのNISMO スペシャルエディション

 その後は細かな年次改良こそ行われたものの、大きな変更はなく、このまま消滅に向かうかと思われていた2023年1月に、突如としてエクステリアデザインなどに変更を実施した2024年モデルを発表。さらに特別仕様車の「T-Spec」と「NISMO スペシャルエディション」も発表されて話題を集めた。

 このようにデビュー当初は酷評されることもあったGT-Rを長い年月かけて熟成させ、最後まで世界でもトップクラスの実力を持つスーパースポーツであり続けることを成し遂げた日産。次期モデルの存在は現在のところ不透明だが、ぜひ日産復活の象徴として新型GT-Rをリリースしてもらいたいところだ。

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